皆さんこんにちは。今回は、私がラグビーという競技に出会うきっかけをくれた「デフラグビー」の栄養サポートについてお話しします。
デフラグビーは、聴覚に障がいを持つ人(デフ)たちが行うラグビーです。ラグビーはコンタクトスポーツであることや、ボールを後ろにしかパスができないことから、聞こえない(聞こえにくい)ことが不利に働き、危険を伴うことが多い競技です。国内のデフラグビーのメンバーは決して多くありませんが、日本代表は22日からオーストラリア・シドニーで開かれる「World Deaf Rugby 7’s 2018」に参戦します。
「ラグビー」に出会うきっかけ
病院栄養士からスポーツ分野に転向したい! と活動していた頃、学生のころから習っていた「手話」と「スポーツ栄養」を生かせる現場として、デフラグビーに出会いました。それまでラグビーを見たこともなかったのですが、「体を大きくしたい!」「栄養に関する情報が欲しい!」という選手の熱意、そして手話という言語でコミュニケーションをとれる自分の技術を生かし、合宿でのセミナーや栄養相談、食事手配などのサポートを行っていました。
2002年にニュージーランドで行われたデフラグビー世界大会には栄養士として帯同サポートし、05年英国遠征では、総務兼手話通訳という立場で帯同しました。
今月末に行われる「World Deaf Rugby 7’s 2018」は現場でのサポートはできませんが、SNSをフル活用し、現地で食事作りを担当するマネジャーと連携して、食事計画や試合中の補食計画のサポートをします。
いつ何を食べるか、事前準備が大切
試合が始まる23日は4試合が予定されています。タイムスケジュールを元に「どのタイミングで何を食べるか」を計画し、そのための準備に必要な食材や器具の手配をアドバイス。調理担当スタッフの、当日の作業の流れを計画しています。現地ホテルでの調理に便利な無洗米や、みそ汁を企業から提供してもらい、スタッフは朝4時起きでおにぎりを中心とした補食と朝食の調理を行う予定です。
栄養士のサポートというと、帯同しての仕事が注目されますが、最も大切なのは「準備」です。「食」に関する準備はしっかりできています。あとは、選手たちが厳しい練習によって培ったパフォーマンスを発揮できるよう、応援しています。
※今回のデフラグビー日本代表の遠征には、東北食糧の胚芽精米(無洗米)とマルサンアイのみそボトル「香りつづくとろける味噌」が提供されます。