ひとくちにアスリートといっても、だれもが3000~4000キロカロリー以上をとらなければならない、というものではありません。新体操や陸上のように、体重管理をしなければならない競技もたくさんあります。カロリーや栄養は、とればとっただけいいわけではないのです。
今回は、卵と牛乳の摂取量についてお伝えします。
卵と牛乳、乳製品は、鶏卵や子牛が生きていける栄養が詰まったバランスのよい食品です。
鶏は、哺乳動物のように乳で子を育てられません。そこで、栄養豊富な「お弁当」を持たせて卵を産みます。卵は、お弁当を抱えた生命のパックといえ、孵化(ふか)するまでのヒヨコは、それを栄養源にして育ちます。
一方、牛乳はまだ草を食べられない子牛を、それだけで育てることができる、栄養価の高い「流動食」と言えるでしょう。
卵と牛乳、乳製品の栄養的な特徴は、ビタミン類やカルシウムに富んでいるという点です。これらは、日々の食事で不足しがちな栄養素。しかし、これらの食品をただ、たくさんとればいいというわけではありません。
まずは、お母さんが毎日「卵を1個と、牛乳や乳製品のどれか1種類」をとることから始めてください。
<乳製品の目安量の一例>
・牛乳(低脂肪乳170g・普通牛乳120g)
・ヨーグルト(無糖タイプ130g・加糖/脱脂タイプ120g・ドリンクタイプ120g)
・チーズ(カマンベール26g・プロセス24g・クリーム23g)
食品の重さを量ってみると、1回の使用量の目安が分かります。目安量が分かると、今度はアスリートの体重や運動量に合わせてプラスしていくことができます。ハイジャンプの選手が最初は低いバーから始めて、少しずつ基準を上げていくのと似ていませんか。
牛乳・乳製品と聞くと、カルシウムを想像するかもしれませんが、このカルシウムは緑黄色野菜にも多く含まれています。中でも今は、菜の花が出回る時期になりました。
今回は硬い茎の部分は炒めることで、歯ごたえを楽しみながら食べることができる「菜の花じゃこパスタ」を紹介します。「骨強化」に役立つレシピです。