体内で酸素を運ぶヘモグロビンは、鉄とタンパク質からできています。鉄は毎日、摂取する必要がある栄養素で、1日における摂取推奨量は、12歳~14歳では男子が10.0㎎、女子が8.5㎎(月経時は12.0㎎)。運動をしているなら、その1.5~2倍が目標値となります。

吸収率は低い栄養素でもあり、動物性食品に多く含まれるヘム鉄は50%、植物性食品に含まれる非ヘム鉄は15%。食事での他の栄養素や食品の量や組み合わせ、体内の必要状態、運動状況によっても、吸収率は変化します。運動状況と鉄の吸収率との関係では、安静時の朝食、運動後の夕食よりも、朝運動した後の朝食で高くなるという報告もあります。

鉄が豊富な食品といえば、レバーやアサリが挙げられますが、これらが苦手な選手は、鉄の摂取量が低くなりがちです。そのほかで、鉄を多く含む食品は以下があります。

レバー、アサリ以外で鉄を多く含む食品(100gあたり)

牛もも赤身肉 2.8㎎
大豆     8.9㎎
納豆     3.3㎎
豆乳     1.2㎎
高野豆腐   6.8㎎
乾燥キクラゲ 35.2㎎
練りゴマ   10㎎
小松菜    2.8㎎

練習や食事のタイミングを考慮しながら、これらを毎日の食事に取り入れ、鉄不足にならないようにしていきましょう。

今回は、野菜の中では鉄を多く含む小松菜を使った「小松菜入り牛餃子」を紹介します。一口サイズで作れば食べやすく、食も進みます。

管理栄養士・田澤梓