体を大きくしたいと思っても、食欲が沸かないときや、一度にたくさんの量を食べられない小食の選手がいます。そのような場合、まずは食べる回数を増やしましょう。

補食を増やす、一口サイズのおにぎり

1日3回の食事の量が多くなくても、4回、5回…と空腹時間を作らないようにこまめに補食をとり、3食でとりきれなかったエネルギーや栄養素を補います。補食で食べるおにぎりも、大きなサイズにすると見ただけで食欲が下がることもあるので、一口サイズのものを何個も用意するなど、本人が「食べられた」という達成感が得られるものにするのが良いでしょう。

ご飯などの主菜、肉・魚などの主菜を優先

2つ目のポイントは主食や主菜を優先し、先に食べることです。食物繊維が多いものや海藻類、淡色野菜はかさがあるため、満腹になりやすく、エネルギーとなる主食や主菜が食べられなくなってしまうことがあるからです。

主菜は肉や魚、卵を中心とするのがベターです。大豆製品でも良いのですが、豆のまま料理に使うと食物繊維が多いので、ほかの食事をとる前におなかがいっぱいになることもあります。思い当たる節がある方は、肉や魚を中心に変えてみてください。

レタスなどの野菜は加熱してかさ減らす

また、海藻類や淡色野菜を控えてほしいということではありません。もちろん、ビタミンやミネラルなども補給できますし、食べるメリットはたくさんあります。ただ、ここでは「量」をたくさん食べる工夫について話をしているので、食べるならサラダなどのかさのあるメニューではなく、「レタスとワカメのみそ汁」のように加熱してかさを減らし、より多くの量がとれるよう工夫しましょう。

今回は「鶏もも肉のネギだれ」を紹介します。鶏肉といえば、「むね肉」を思い浮かべる方が多いと思いますが、少しでもエネルギーをアップしたい場合はもも肉もうまく活用してください。

ネギだれはご飯にかけたり、餃子のたれにしたりと活用でき、食欲の増す味付けになっています。付け合わせの水菜は、レタスよりも鉄やカルシウムが多い食材です。付け合わせの野菜も何を選ぶかによって栄養価がアップします。

管理栄養士・田澤梓