エネルギー源の糖質を補給するための食材は、ご飯やパン、麺類やフルーツなど様々なものがあります。以前のコラム「ご飯一膳とうどん1玉では違う量、炭水化物を効率よく増やすには」でもお伝えしたように、食材によって糖質の含有量は違います。

糖質補給の基本は主食の「ご飯」ですが、疲労や体調によって食べにくいもの、食べやすいものがあるので、日頃から試してみて、自分にあったものを選び、準備しておくことが大切です。

特にお餅は、お正月以外の時期でも常備しておくと便利です。100gあたりで比較すると、お餅の糖質量は50.8gでご飯(37.1g)の約1.4倍もあります。焼いたり、汁物に入れたりすれば、選手自身でも調理可能ですし、電子レンジでも調理できます。

今では薄切りや小さく角切りにされた餅なども販売されているので、鍋や煮込みうどんなどに加えると簡単に糖質補給できます。また、焼いた餅を平たくしてパン代わりのピザトースト風にしたり、トッピングを中華あんかけにしたりとアレンジも自在で、運動前の補食や朝食にも適しています。

今回は、餅を入れて炊いた「切り餅で栗おこわ」を紹介します。餅は時間がたつと硬くなってしまうので、補食としての持ち運ぶのは難しいのですが、餅と炊き上がったご飯をよく混ぜると硬くなりにくくなり、おにぎりにして持ち運ぶこともできます。

栗以外にもサツマイモや根菜類を入れてもおいしく出来上がります。秋の味覚を加えて、作ってみてください。

参考文献:日本食品標準成分表2020年度版(八訂)

管理栄養士・田澤梓