夏休みも中盤に入りましたが、学校があるときと生活リズムが異なっていませんか。体作りや脳の健康、疲労回復には、栄養だけではなく睡眠も大切です。成長期のアスリートは長期休みの期間中も、質のよい睡眠をとるようにしましょう。

そのためには、(1)いつもより“遅く起きる”のではなく、可能な限り“早く寝る”こと、(2)休み期間中も平日と同じ就寝・起床時間をキープすることです。まずは、(1)の早寝から取り組んでみましょう。

早く寝るには環境作りも大切です。夏場の睡眠時の環境は「室温26℃、湿度50~60%」が快適だといわれています。高温多湿だと体温が低下しないのでスムーズに入眠できません。運動などで熱くなった体はまず、シャワーで汗を流し、湯船につかって体を温めた後、睡眠時間に向けて徐々に体温を下げるとスムーズに入眠できるようになります。

寝ている間も呼吸(不感蒸泄)によって水分が失われ、その量は250ml以上とも言われています。汗をかけばその分脱水もするので、就寝前と起床時にはコップ1杯分の水分を補給するようにしましょう。成人の方は、アルコールやカフェイン入りの飲料は睡眠の妨げになるので、練習のある日は避けるようにしましょう。

食事をすると、消化吸収するまで2~3時間かかります。夕食はできるだけ就寝直前ではなく、寝る2~3時間前には食べ終わるようにすると質のよい睡眠につながります。ただ、練習からの帰宅が遅くなるなど寝るまであまり時間のないときは、エネルギー源になる炭水化物と、水分がとれて消化吸収しやすいスープやみそ汁などを中心にとるのがおすすめです。

今回は、夜遅いときの食事、就寝直前の食事としても最適な「はんぺん入りトマトミルクスープ」を紹介します。軽く温めた牛乳にトマトジュースを加えるのでゴクゴクと飲めます。具にはんぺんを入れているのでタンパク質もとれます。ぜひお試しください。

参考文献:稲葉芽衣「睡眠時における不感蒸泄の研究」

管理栄養士・田澤梓