ジュニアアスリートが摂取しておきたい栄養素の上位にビタミンB群があります。アスレシピのコラムの中でも頻出している栄養素ですが、今一度「なぜ疲労回復にビタミンB1が必要不可欠なのか」を復習しましょう。

 ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するときに必要な補酵素となります。日本人の食生活を見ると、米飯を摂る機会が多く、さらにジュニア選手はたくさんのエネルギーを米から摂取していることと思います。そのため、みなさんの糖質代謝には大変重要な栄養素になります。

 不足すると、乳酸などの疲労物質が体内に溜まりやすくなります。筋肉痛が起こりやすくなったり、疲れやすくなったりする要因の1つですので、ビタミンB1不足は避けたいものです。

米粉パンカツサンド
米粉パンカツサンド

 今回は、そのビタミンB1が多く含まれている代表食品、豚肉を使用した「米粉パンでカツサンド」を紹介します。今回のアレルゲンは、特定アレルギー等原材料27品目の中で豚肉のみ使用。小麦も卵も使用していません。

 子どもの好きなメニューの上位に豚カツ(カツサンド)が入っていますが、食物アレルギーがあるとアレルゲンに頭を抱え、さらに揚げ物の処理に躊躇(ちゅうちょ)してしまうお母さんもいるのではないでしょうか。今回は、辻安全食品の冷凍お惣菜「りすさん食堂トンカツ」を使用します。つまり、電子レンジで温めて米粉パンに挟むだけで出来上がります。加熱作業がないので、気楽に作れます。

 また米粉は、小麦粉に比べて消化が緩やかになり、血糖値の急激な上昇が抑えられ、腹持ちが良くなることもポイントです。

胃の負担を和らげるビタミンU食品と一緒に

 一方で、運動選手は揚げ物を控えた方が良いと見聞きして、胃もたれしないか、試合に影響しないか心配という方も多いのではないでしょうか。ただ、ずっと揚げ物禁止ではストレスが溜まってしまい、食事提供者と選手の関係性にまで影響が及ぶ恐れもあります。頻度や、試合前日や当日、運動直後は控えるなどタイミングを考えた上で、間食や昼食の1品として取り入れてみませんか。

 その際は、少しでも消化器官の負担を軽減するために、ビタミンUの多いキャベツ、ブロッコリー、カリフラワーを添えると良いですね。食べ物を消化するには胃酸が必要ですが、揚げものはより多く必要です。胃酸が多くなりすぎると、胃に負担を与えてしまうことになり、さまざまな不快な症状が出てきます。

 そこで活躍するのがビタミンU。胃の粘膜を保護したり、胃の血流を良くするなどの作用があります。消化を助ける食品としては、ほかにも漢方としても使われている長イモや大根などもお勧めです。