アスリートを目指す皆さんは、そうでない学生と比較して摂取すべき必要エネルギー量が多く、3食の食事では補いきれません。間食がどうしても必要になります。
皆さんは、どんな間食を食べていますか? 小腹がすいたときは、ついつい甘いものに手が出ませんか? 白砂糖(上白糖)含有量の多いお菓子を食べた時に、アレルギー疾患のある学生は何か変化はありませんか?
実は、アレルギーと上白糖には関係があるため、今回はその仕組みについて紹介していきます。
ホルモン分泌が正常でなくなる
「血糖値」という言葉を耳にされることが多いと思いますが、食事を摂取することで血糖値は上がり、健康な状態であれば、血糖値を下げるホルモンが分泌されて血糖値が安定します。上白糖などが大量に使われたお菓子を摂取し続けると、血糖値の乱高下が続き、血糖値を上げたり、下げたりするホルモンの分泌が正常に働かなくなります。ホルモンを分泌する臓器も疲弊し始めます。
血糖値を上げるホルモンは数種類ありますが、その中の1つ、コルチゾールは、アレルギー炎症反応を抑える役目もあり、アレルギー疾患の方々にはホルモンを分泌する副腎に負担を与えないことが必要不可欠となります。
しかし、甘い食べ物の摂取が多いと血糖値が乱高下し、血糖値を安定させるコルチゾールが何度も分泌されて、副腎機能が低下して、かゆみやアレルギー症状が増大しやすくなります。ホルモンの観点以外でも、腸内環境を悪化させるかびやカンジタ菌のエサとなり、免疫力が低下し、アレルギー症状を誘発させます。
特に、上白糖は血糖値を急上昇させるため、摂取量には注意が必要です。世界保健機関(WHO)では、1日あたりの摂取量を25g以下と呼びかけていますが、皆さんの食生活ではいかがでしょうか。皆さんがよく口にする清涼飲料水やお菓子には、糖分がたくさん含まれています。
スティックシュガー(3g)で換算すると、下記のような量にもなります。
・糖分入りレモンティー(500mlペットボトル)…約12本
・スポーツ飲料(500mlペットボトル)…約11本
・あんぱん(1個95g)…約9本
・アイスクリーム(100ml)…約6本
・大福(1個70g)…約4本
今回は、砂糖はてんさい糖を使用し、マグネシウム、ビタミンB群などの多いひよこ豆を使い、満足感もアップさせる「てんさい糖を使ったひよこ豆ソフトクッキー」を紹介します。
てんさい糖は、上白糖と比較して、消化吸収に時間がかかり、血糖値の上昇が緩やかであるといわれています。ひよこ豆は加熱しても、ビタミンB1を約75%残しています。豆を使用することでタンパク質も摂取でき、スナック菓子や一般的なクッキーよりも満腹感を感じやすくなると思います。なお、ひよこ豆については「ひよこ豆とレーズンでミネラル+ビタミン、梅雨の湿気に負けない体作り」でも紹介しています。
【注意】大豆アレルギーの方は、主治医と相談の上摂取してください。