日ごとに気温が上がってきましたね。夏が近づいてくると、さらっと食べやすいとろろそばやトマトを食べる機会も増えてくるのではないでしょうか。
ただ皆さんの中には、とろろをすりおろしている時や、トマトを切った時に出る汁に触れた個所がかゆくなったり、食べた後に口の周囲が赤くなったりした経験がある方もいるのではないでしょうか。
かゆみ引き起こすアセチルコリン
このかゆみや発赤を食物アレルギーかと思った方がいるかもしれませんが、大抵はその可能性は低いものです。とろろやトマトは、アセチルコリンなどのかゆみを引きおこす物質が含まれており、食物アレルギー患者ではなくても、かゆみや発赤などの症状が出てくることがあります。
これは、仮性アレルゲンという物質が影響して出ていることが多く、症状の出方は個人差があります。食物のアレルゲンの免疫反応とは異なります。
仮性アレルゲンのかゆみは一過性
食物アレルギーは、食物に含まれるタンパク質が原因となり、免疫システムを介して症状が出てくるのに対し、仮性アレルゲンは、食物に含まれるタンパク質以外の化学物質(アセチルコリンやヒスタミンなど)で、免疫システムを介さずにアレルギーに似たような症状を起こす物質を指します。
仮性アレルゲンの場合は、皮膚の発赤・かゆみなどは比較的軽く一過性であり、約1時間以内には消失します。実際に、筆者の私たちもヤマイモで手や唇がかゆくなった際に水洗いをすると、かゆみが治まった経験があります。
肌荒れ放置で食物アレルギーに
しかし、注意しなければならないことがあります。肌荒れを放置していて、そこに何度も食物が触れていく中でアレルゲンが吸収され、食物アレルギーに移行してしまう可能性があるのです。
湿疹や肌荒れの治療を放置していると、食事にも制限が出てくる可能性も考えられ、皮膚科やアレルギー科の医師に診てもらう必要があります。また、発赤の範囲が広い場合や体調が思わしくない場合なども含め、「これくらいで医者に…」とちゅうちょせず、思い当たることがある場合は早めに受診しましょう。
今回紹介するのは「デトックスアップ!アスパラガスのカレーマヨ炒め」です。アスパラガスには、解毒力の底上げに働くグルタチオンが豊富に含まれています。
グルタチオンでアレルギー症状軽減
グルタチオンはあまり馴染みがないかもしれませんが、体の中の毒素や疲労物質を排出する作用のある栄養素です。アスパラガス以外には、ブロッコリー、カボチャ、キャベツ、アボカド、レバーなどに含まれています。
アレルギー症状の軽減としても、グルタチオンの栄養摂取も大切です。また、今が旬の甘くておいしい新タマネギとアスパラガスには抗酸化作用に加え、抗アレルギー作用があるといわれているケルセチンというポリフェノールが含まれています。アレルギー対策、抗酸化力アップにもつながる1品です。ぜひお試し下さい。