タンパク質は1日どれくらい必要なのでしょうか? そのような質問を受けることがあります。

 必要なタンパク質量は、みんな同じとはなりません。人の体はそれぞれ違い、年齢、性別、体重、筋肉量などでも変わってきます。また、タンパク質ばかりをとりすぎていると、食事のバランスが崩れ、余剰の体脂肪が増える、腎臓機能の低下につながることもあります。

 ただ、おおよその必要量は計算で求めることができます。

1日の必要タンパク質量(g)=体重(kg)×体重1kgあたりのタンパク質必要量(g)

 この必要量はトレーニングにより異なるので、自分の活動量がどのあたりかを理解し、以下の数値を参考にしながら必要量を求めることが大切です。

<運動時の体重1kgあたりのタンパク質必要量>
(樋口満編著「新版コンディショニングのスポーツ栄養学」より)

活発に活動していない人=0.8g
スポーツ愛好者(週に4~5回、30分のトレーニング)=0.8~1.1g
筋力トレーニング(維持期)=1.2~1.4g
筋力トレーニング(増強期)=1.6~1.7g
持久性トレーニング=1.2~1.4g
レジスタンストレーニング=1.2~1.7g
トレーニングを始めて間もない時期=1.5~1.7g
状態維持のためのトレーニング=1.0~1.2g
断続的な高強度トレーニング=1.4~1.7g
ウエートトレーニング期間=1.4~1.8g

※10代は10%多く摂取が見込まれる

体重、筋肉量、体調をモニタリング

 例えば、体重60kgの選手が持久性トレーニングをする場合、

 体重60kg×1.2~1.4kg=72~84g

 となります。自分の体重を当てはめて、計算してみるといいでしょう。

 これらはあくまでも目安なので、体重、筋肉量、体調などを日頃からモニタリングしておくことが必要です。また、タンパク質の量であり、タンパク質を多く含む食品の可食量ではありません。肉類、魚介類、卵、牛乳・乳製品、大豆、大豆製品といったタンパク質を多く含む食品から、しっかりとりましょう。そのときタンパク質だけではなく、エネルギー、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルなどのバランスが重要です。

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 今回は簡単にタンパク質が取れる主食「牛ゴボウめし」を紹介します。すき焼きのたれを使っているので、味付けに手間がいりません。お試し下さい。

【管理栄養士・舘川美貴子】