「まだ、学校に慣れていないのか、夕食がだんだん減ってきています。とても心配です」
入学から約1カ月、学業と部活の疲労がそろそろ出てきたのか、食欲が落ちてきた男子生徒のお母さんからのSOSです。
全体の食事量が減ってくると、栄養素だけではなく、摂取する水分量も減ってきます。野菜、みそ汁、牛乳など、知らないうちに私たちは食事を通して水分を得ています。体内の水分量が減ってくると、気付かないうちに脱水の症状が起こります。水、お茶などの水分が減ってきたからではなく、食事からの水分量が減る「隠れ脱水」になるのです。
脱水状態になると、体温調節に変化が生じます。熱が出てくると、人の体はさらに水分、エネルギーが必要となってきます。そのような状態で食欲も低下すれば、体重や除脂肪量が減少してしまいます。水分を摂るだけでなく、食事からの水分摂取も非常に大切ということを忘れないようにしましょう。
食事量が減っているときは、少しでも自分の食べられるものや少量でもエネルギー、栄養素が摂れるものを選び、食欲をそそる食品や調理法、色なども工夫する必要があります。
今回は、人気のポテトサラダに木綿豆腐を入れた「木綿豆腐入りポテトサラダ」で、タンパク質、カルシウムのアップをはかります。ポテトサラダは糖質、脂質が多い料理ですが、木綿豆腐を入れることにより、タンパク質を補えます。
木綿豆腐はしっかり水切りしてから使いましょう。水切りが不十分だと、全体的に水っぽくなってしまいます。
入学したては学業、部活、新しい友だち作りと様々な環境の変化がありますので、食事や体調の変化には特に気を付けましょう。