牛乳はいつ飲むのが良いのでしょうか? 

「身長を伸ばしたい」「骨を強くしたい」「筋肉をつけて体を大きくしたい」という選手や保護者から寄せられた質問です。体の材料となるタンパク質や、骨の材料となるカルシウムが多く含まれている牛乳や乳製品を、「どうせ摂るなら、効率の良いタイミングを知りたい」という訳です。

期待に添える回答になるか分かりませんが、まず、牛乳はいつ飲むというより、毎日飲み続けることが大切です。その上で、目的に合わせてタイミングを考えて飲むのが良いでしょう。タイミングごとに紹介していきます。

食事と一緒に

栄養バランスを整えたり、アスリートの食事の基本スタイルをそろえるのであれば、乳製品として食事と一緒に摂りましょう。

運動後

運動後はエネルギーも消費し、筋肉も壊れています。運動後は成長ホルモンも多く出るため、このタイミングで牛乳を飲むと、リカバリーや壊れた筋肉の修復につながります。また、水分を摂るので熱中症予防になるともいわれています。

就寝前

就寝中は骨芽細胞による骨の合成やカルシウムの沈着が優位になり、成長ホルモンが多く出て成長や体の修復をします。そのため、就寝前にカルシウムやタンパク質などを摂って、体作りの材料を満たしておくことも大切です。このタイミングで牛乳を飲むことは、骨強化に役立ちます。しかし、体脂肪が増えることもあるため、体重や体組成をしっかり把握した上で飲むようにしましょう。風呂上がりの水分補給として飲んでいる方もいると思います。

一方で、飲むタイミングを決めていても実行できなければ意味がありません。冷蔵品であれば、温度管理も必要になってきます。本当にその時間帯に飲めるのかを含め、摂取するタイミングを決めたいものですね。

給食がある場合、ない場合

また給食がある場合、牛乳は提供されますが、お弁当などで給食がない場合は、意識しないと牛乳や乳製品の摂取が少なくなる傾向にあります。さらに、成長期のアスリートに必要なカルシウムやタンパク質は、牛乳だけ飲んでいても満たすことはできません。カルシウムやタンパク質を含む食品を食べて、十分に栄養素をとる必要もあります。

骨を強くするためにはカルシウムだけではなく、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウムなどの栄養素も必要となります。食事のバランスを整えながら、どのようなタイミングで牛乳を飲むことができるのか、考えてみましょう。

今回はリンゴを使った「アップルジンジャーミルク」を紹介します。牛乳はそれだけで飲むだけでなく、いろいろな食品と合わせてアレンジも効きます。ショウガとシナモンを加えて体が温まる一品。寒い日にぴったりなホットドリンクをお試しください。

管理栄養士・舘川美貴子