遠征や合宿時は環境が変わるため、アスリートは体調管理が重要となります。良いコンディションを保ち、合宿や遠征を乗り切るための食事のポイントをお伝えします。

普段の生活との違い

普段の生活と遠征や合宿との違いは、次のようなことが考えられます。

(1)環境が変わる

チームでの遠征になると、団体行動が中心になり、自分のペースで動けないことも多く、普段よりも神経を使い、ストレスがかかります。それによって胃腸の働きが悪く、消化吸収がうまくいかなくなったり、水分摂取が乱れて脱水になりやすくなったりします。

(2)家で食べているような食事がとれない

普段、家庭で食べているような食事の基本スタイルがそろえにくくなります。特に野菜が少なく、牛乳や乳製品がとりにくいことが多く、必要な栄養素が十分に摂取できないため、疲労の回復がしづらくなります。

食事で注意すべき3点

このような変化が考えられ、コンディションを崩しやすくなります。そんな時に注意する点、対応すべき食事のポイントは次の3点です。

(1)主食や主菜の量をキープする

主食や主菜が少なくなっていないか確認するとともに、不足する場合は補食で補うようにしましょう。補食を持参、もしくはスーパーやコンビニで買う場合は、食事を補える食品を選ぶようにしましょう。

(2)脂質の取りすぎに注意

宿泊先や外出先での食事は、脂質が多くなりがちです。例えば、揚げ物とマヨネーズなど油を多く使った料理が重なっていないかなど、確認してみてください。ドレッシングが選択できる場合は、オイルべ―スではないものを選ぶようにしましょう。

(3)水分はこまめに摂取

食事量が減ると、食事から摂れる水分も減少し、不足します。バスや電車で移動する場合、いつも通りに水分がとれないこともあるので、食事量を保つよう意識し、こまめに水分を補給しましょう。

コロナ禍で、この2年間、合宿や遠征を行っていないチームも多く見受けられます。久々の実施となる時は、食事だけでなく、生活もいつも通りにはいかないことを頭において、慎重に行動しましょう。

今回は野菜がたくさんとれる「具だくさんあんかけ焼きそば」を紹介します。このレシピでは、白菜、モヤシ、ニンジン、ピーマン、シメジを使っていますが、その他の野菜でもOKです。

あんかけ焼きそばの作り方は難しい感じがするかもしれませんが、そんなに難しくなく、簡単にできます。麺は揚げ焼きするので、パリパリ感も楽しんでくださいね。オフの日の食事としても、ぴったりです。

管理栄養士・舘川美貴子