春から夏がオンシーズンの競技は現在、体を作り、新しいシーズンに向けて準備をしています。「体を作る」と聞くと選手たちは「体重を増やす」「筋肉をつける」ことだとして、頑張ってトレーニングをしていますが、体脂肪まで増えすぎては困ってしまいます。

では、体脂肪はどのようにして測るのでしょうか。測定方法にとって数値に違いが出てきます。今回は、体脂肪の測定方法について説明します。

体脂肪の測定方法の種類

体脂肪の測定方法には、次の5種類があります。それぞれ見ていきましょう。

生体インピーダンス法

体内に微弱な電流を流し、電流の流れやすさ(電気抵抗=インピーダンス)の程度を計測し、体脂肪率を推定する方法です。体内の筋肉や骨など電解質を多く含む組織は電気を通しやすく、体脂肪はほとんど電気を通しません。この特性を利用し、測定した電気抵抗値と身長・体重から体脂肪率を推定します。

インピーダンスから体脂肪率を推定するため、体内の水分量によって値が左右されます。注意する点としては、たくさん水を飲んだ後は身体の水分量が多くなるため、体脂肪率が低く出ます。また、練習後たくさん汗をかいたときやサウナに入り、たくさん汗をかいたときは体の水分量が低く、体脂肪率が高く出ます。

体脂肪率や基礎代謝量なども推定できる家庭用の体組成計や、医療用やアスリートの体組成を正確に計測できる体組成計がこの方法を利用して測定しています。計測器によっても多少の差が生じます。

キャリパー法

キャリパー法は、キャリパーという測定機器で指定された部位の脂肪をつまんで皮下脂肪厚(脂肪の厚さ)を測り、体脂肪を推定する方法です。皮下脂肪厚と身体密度には高い相関があることから、キャリパー法で測定した皮下脂肪厚から身体密度を推定し、体脂肪率を算出することができます。

測定機器があればどこでも測定可能ですが、測定者によって誤差が生じることがあります。よく測る部位は上腕背側部と肩甲骨下部です。

DEXA法(二重エネルギーX線吸収法)

Dual Energy X-Ray Absorptiometry(DXA)法は2種類の異なる波長のX線を身体に照射して、透過率の差から身体組成を計測する方法です。骨粗しょう症小の診断や治療において骨量、骨密度を測定するために使用されますが、同時に身体の筋肉量、脂肪量を定量することもできます。

正確性はありますが、X線を使用することや費用がかかるところがデメリットとされています。

水中体重秤量法(水中体重測定法)

水中体重秤量法(水中体重測定法)は、陸上と水中での体重の差から身体の密度を算出し、体脂肪率を推定する方法です。

空気置換法

空気置換法は専用のカプセルに入り、カプセル内の空気の圧力の差から体脂肪を求める方法です。

水中体重秤量法と空気置換法は、計測場所が限定されることや費用がかかることがデメリットです。

私たちが日頃計測するには、インピーダンス法を用いた体組成計やキャリパー法を利用するのがやりやすそうですが、その性質や測定時間、脱水の有無なども考えて正確な計測を心がけたいですね。

今回紹介するのは「厚揚げと切り昆布の煮物」です。煮るだけで簡単に作ることができ、寒い冬にもぴったりなおかずです。

切り昆布はお湯や水で戻さなくても、そのまま煮れば使うことができます。鍋料理の具としても使えます。

管理栄養士・舘川美貴子