気温が段々高くなり、食中毒が増える時期になってきました。調理から食べるまでに時間あるお弁当作りに、細心の注意が必要となってきます。
最近、多く寄せられた質問の中に、「家庭で調理したおかずを冷凍し、そのままお弁当に詰めて自然解凍させてもよいか」というものがありました。
今は、冷凍のまま弁当箱に入れられる冷凍食品が販売されているので、とても便利になりましたね。朝の忙しい時間に作るお弁当の手間を減らすため、手作りおかずを作り置きしている人もいると思います。その発想から、作り置きしたおかずを冷凍しておき、そのまま弁当箱に入れて保冷剤代わりにしたり、加熱せずに自然解凍させて食べたりしている人もいるというのです。
市販の冷凍食品との違い
自然解凍可能な市販の冷凍食品は、製造・販売に関わる取扱要綱が定められており、厳しい細菌検査や官能試験を重ねた上で販売されています。しかし、自宅の調理場は、冷凍食品を作る工場に比べて菌が多く、冷凍するにしても工場での急速冷凍技術とは違います。
また、家で作ったおかずは作ってしばらく置いてから冷凍するため、菌が増殖するタイミングも増えます。一度溶けて、もう一度冷凍した状態になっているなど、必ずしも品質を保てる状況にないこともあります。そういったものを常温で解凍すると、溶けたおかずから水分が出て傷みやすくなり、菌が繁殖して食中毒の原因になってしまいます。
再加熱し冷ましてから、水分にも注意
衛生面の観点から、冷凍保存した作り置きのおかずは、そのままお弁当箱に詰めて自然解凍させるのではなく、再度加熱をして、常温に冷ましてから詰めるようにしましょう。
さらに、保冷剤代わりとしてミニトマトなどの野菜を冷凍して詰めている人もいるようですが、やはり自然解凍する際に水分が多く出てきてしまいます。お弁当箱の中に水気があると、菌が繁殖しやすい状態になるので、食中毒が増える時期は、水気や汁気のあるものは避けたほうがよいでしょう。
毎日のお弁当作りは大変ですが、食品衛生にはくれぐれも気をつけましょう。
今回は、いつものきんぴらにお酢を加えてアレンジした「お酢入りきんぴら」を紹介します。酢を入れると、さっぱりとした味わいになり、暑くて食欲が落ちがちな夏でも食べやすくなります。汁気を飛ばせば、お弁当おかずの一品にもなります。
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