食事改善に取り組んでいる高校生のアスリートから「毎食、乳製品や果物がうまくとれません。どうしたら良いでしょうか」と質問されました。皆さんは、どう工夫していますか?

主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物

アスリートは毎食、「主食、主菜、副菜(汁物を含めて2品)、牛乳・乳製品、果物」の6品を揃えましょうと言われています。しかし、運動量が少ないときや、食事量が多いときは、牛乳・乳製品や果物まで1度の食事で食べられないこともありますね。また、持ち運びできないなどの理由でとるのが難しいケースもあるでしょう。

牛乳・乳製品は、骨の材料となるカルシウムやタンパク質の宝庫です。果物はビタミンCなどビタミン類やカリウムなどミネラルが多く入っています。どちらも調理の必要がない食品も多いので手軽に食べられる利点もあり、補食にぴったりです。

毎食とれない場合は、補食を利用して1日のうちのどこかでとるようにしたり、メニューを工夫して献立の中に取り入れるようにしましょう。牛乳・乳製品、果物の上手なとり方として3点お伝えします。

牛乳・乳製品、果物の上手なとり方

(1)練習前後や、昼食から夕食までの時間が空いた時の補食としてとる
例:練習前にバナナを食べる、練習後に牛乳を飲むなど

(2)牛乳・乳製品と果物を1つのメニューにして一緒にとる
例:バナナと牛乳を混ぜたミックスジュースやフルーツヨーグルトなどにすると、簡単に食べられますね。

(3)料理に使う
例:シチューやホワイトソースを作る際に牛乳を使うと、牛乳が苦手だったり、冷たい牛乳を飲むとおなかが痛くなったりする選手でも食べられます。また、バナナケーキやアップルパイにして、ジャムやペースト状にして食べやすくすると良いでしょう。

家庭によっては普段、牛乳・乳製品や果物を食べていないと、急に取り入れるのが難しいと思う場合もあると思いますが、成長期のアスリートの体作りには必要な栄養素をたくさん含んでいます。アスリートとして望ましい食事を目指し、毎食整える努力をしていきましょう。

今回は、乳製品のヨーグルトとドライフルーツを使った補食「ドライフルーツのヨーグルト漬け」を紹介します。

ドライフルーツとヨーグルトを合わせて2~3時間冷蔵庫で冷やしておくと、ドライフルーツがヨーグルトの水分で柔らかくなり、ヨーグルトは水分が抜けてこってりとしたクリーム状となっておいしく食べられ、デザート気分を味わえます。

まだまだ続く暑い季節の良いデザートとなります。朝作って夕方の補食としても、夜作って一晩おいて朝食べても良いですね。是非お試しください。

管理栄養士・舘川美貴子