<豆:山本商店>
築地場外に店を構える豆専門店「山本商店」に話を聞いたところ、豆にはさまざまな種類があることが分かりました(参照:「知れば料理の幅が広がる、知っておきたい豆の種類/山本商店(上)」)。
店主の山本正人さんは、「日本では大豆製品以外の豆は、おせちでみる煮豆や黒豆、また、おやつなどの甘納豆のように、甘く味付けしたものが多いのですが、豆を甘く煮て食べるのは日本だけ」といいます。確かに、海外では豆を料理に上手く使ったレシピをよく見かけます。料理への生かし方を知ると、レパートリーも広がるかもしれません。
豆の栄養は
大豆は“畑の肉”と呼ばれるほど、栄養価の高い食材として有名ですが、では具体的にどんな栄養が含まれているのかを、管理栄養士の今井久美さんに聞きました。
「豆類は、全般的に炭水化物と食物繊維が多く、炭水化物の代謝を助けるビタミンB1も含まれます。その中で大豆はタンパク質や脂質を多く含み、“畑のお肉”と呼ばれています。
豆は色によって含まれる栄養に特徴があり、赤い豆は鉄分が、黒い豆にはポリフェノールの一種で抗酸化作用のあるアントシアニンが、緑色の豆にはβカロテンが、ほかの豆よりも多く含まれています。
米+大豆は相性バツグン
大豆は、肉類、魚類、卵と並ぶ良質なタンパク質を含みます。またアミノ酸の中でイソロイシン、リシン(リジン)を多く含み、米などの穀類に少ないリシンを補うには米と大豆は良い組み合わせです。筋力アップのために大豆を摂り、エネルギーを確保するためにご飯を摂るという組み合わせは、アスリートには最強の組み合わせです。
大豆製品は、それほどエネルギーは低くありませんが、肉や魚に比べて1食に食べる量が多くない上、消化吸収率が少し低いため、肉や魚の代わりに食べれば低エネルギーにつながるかもしれません。
上手に活用
大豆以外の豆はタンパク質は少ないですが、不足しがちな食物繊維やビタミンB1を補うために、ぜひ食べて欲しいです。
乾燥豆を戻すのに時間がかかって面倒という人は、水煮(缶詰など)を利用するのも良いでしょう。また、真空断熱ポットや水筒に乾燥豆を入れ、沸騰したお湯を注ぎ入れ、蓋をして1時間ほどすると軟らかくなるので、時間短縮になります」。
豆は日本だけでなく、海外でも重宝されています。豆を使った海外特有のレシピを紹介しますので、料理に取り入れてはいかがでしょうか。
住所:東京都中央区築地4丁目10-8
電話:03-3541-2954
営業時間:5:00~13:00
休業日:日曜、祝祭日、市場休市日
HP:http://tsukiji.or.jp/search/shoplist/cat-e/cat-18/156.html