築地場外市場からやや離れた大通り沿いに“築地”らしくないお店を発見。白とオレンジのかわいらしい外観に誘われるように入ってみました。
今回伺ったのは、昨年2月にオープンしたノルウェー産サーモン専門店「Mowi Salmon Store(モウイサーモンストア)」。生サーモン、スモークサーモンを扱い、サーモンマリネなどの総菜もそろいます。世界最大のサーモン生産会社「マリンハーベストグループ」の日本初の直営店という同店の宇佐美航さん(マリンハーベストジャパン株式会社マーケティングチームシニアスペシャリスト)に話を聞きました。
サーモンの新しい食べ方を提案
「冷凍保存を一切せず、とれたてを生のまま空輸しているので、まさに色鮮やかなサーモンピンクをしています。サーモンが“一番おいしい”と思える水質・水温に恵まれたエリアで育ったため、脂ののり、身質のトータルバランスが違います。生、スモークはもちろんですが、それらのおいしさを最大限に生かして作った総菜も人気です」と宇佐美さん。また「ブランドショップとして、サーモンをさまざまな新しい食べ方で提案していきたい! 当店でしか味わえないサーモンをぜひ食べてもらいたい」と語る通り、総菜などのメニューには斬新なアイデアがあふれています。
まず目に飛び込んできたのが、彩り鮮やかなおにぎり。おにぎりといえば、お弁当や補食としてアスレシピでも人気ですが、そのおにぎりにもアイデアが施されています。
おにぎり×サーモンは鉄板だと思いきや・・・同店のおにぎりには、生やスモークのサーモンが入っています。また、生ハムやハーブ、ショウガなど、あまりおにぎりでは見たことのない組み合わせにも驚きです。
また、宇佐美さんおすすめのメニューはこれです。
「スモークモウイサーモンサンドイッチ(税抜2000円 )」。サンドイッチが2000円? と驚く人もいると思いますが、ボリュームが違います。
たっぷりのスモークサーモンに黒トリュフも入っています。食べ応え十分、一度はまったらやみつきになるそうで、これを毎月のご褒美ランチにしているビジネスマンや、遠方からわざわざ足を運ぶ人も多いのだとか。
良質な脂も
「サーモンは色々な食べ方がありますし、どんな料理にも合いますが、焼き過ぎたり、煮過ぎたりすると、良質の脂であるオメガ3脂肪酸が逃げ出してしまいます。生やスモークサーモンで食べるのもおすすめですが、調理した時は、フライパンなどに残った脂も体に良いので、ソースに活用するなど是非さまざまな食べ方を試してみてほしいです」と宇佐美さん。
そんな料理にも取り入れやすいサーモンの栄養価について、管理栄養士の今井久美さんに聞きました。
サーモンは最強です
「サーモンは子どもにも人気が高い魚ですが、骨がない切り身で売られていて食べやすいことも理由のひとつです。よくスーパーで見る、「アトランティックサーモン」はサーモンですが、「サーモントラウト」はマスです。サーモンの身は、赤い色をしていますが、白身魚に分類されます。タンパク質のほかに、脂質、EPA、DHAを多く含んでいます。また、カルシウムの吸収を高めるビタミンD、血流を良くし抗酸化作用のあるビタミンE、赤血球を作るビタミンB12も豊富です。
サーモンピンクといわれるサーモンのピンク色は、色素成分であるアスタキサンチンというカロテノイドによるもので、これには強力な抗酸化作用があります。アスタキサンチンの抗酸化力は、ビタミンCの3000倍、ビタミンEの1000倍ともいわれ、カロテノイドの中でも最強です。アスタキサンチンは、エビやカニなどの甲殻類に多く存在し、サーモンはこれらをえさにして、自らの体に蓄えて活性酸素から身を守っているのです。
生のサーモンに対し、焼いたりスモークにすると水分が減る程度で、栄養の成分に大きな差はありません。
サーモンは、和・洋どちらでも合います。生であれば、カルパッチョやサラダの具材として使用すれば、タンパク質と野菜を補う1品になりますし、フライにしたり、ムニエルやソテーにすればメイン料理にもなります。きれいなピンク色は食欲をそそり、サーモンをバラの花びらのように巻いて飾ると、パーティー料理に華をそえます」。
それでは、サーモンを使った「サーモンサンド」を紹介します。簡単に作れ、朝食や補食におすすめです。
住所:東京都中央区築地6丁目21-2
電話:03-6228-4954
営業時間:10:00~17:00
休業日:水曜、日曜、祝日
HP:http://mowisalmonstore.jp