<かつお節:鰹節伏高>
皆さんはだしを取る際、かつお節をどれくらい入れますか? 築地場外でかつお節を専門に扱う「鰹節伏高」の店主、中野克彦さんは「1リットルの水に対し、最低でも50グラム」と話します。
「これくらい使うと、しっかりした味のおいしいだしが作れます。だしに味わいがあれば、しょうゆなどの調味料類が減らせます」と説明します。
万能に使える1.5番だし
ところで、「1番だし」「2番だし」とよく耳にしますが、これはどのようなものか、ご存じですか?
1番だしはお吸物に適しており、2番だしはそのだし殻を煮出して煮物などに使うといいようです。しかし、家庭でお吸物を作ることはあまりなく、だしを使い分けることはありません。「私は1.5番だしをおすすめします。どんな料理にも活用できるので、この作り方をぜひ覚えて欲しい」と話す中野さん。それでは、築地のプロが明かす「1.5番だし」の取り方を紹介しましょう。
<1.5番だしの取り方>*
①お湯が沸騰したら弱火にしてかつお節(削り節)を入れる。水1リットルに対し50グラムが目安。鍋にふたはしない。
②弱火で30秒~1分程度煮出す。
③火を止めてかつお節が鍋底に沈むまで待つ。
*④かつお節がすべて沈んだら、目の細かいざるでこす。
ポイントは、かつお節を弱火で軽く煮出すこと。そうすると、みそ汁や煮物にあった濃さのだしが仕上がります。大量に作れば色々な料理に使え、冷蔵庫で2、3日程度は保存も可能。煮出す時間を長くすると味は濃くなりますが、香りが減るのと、種類によっては渋みが出ることもあるので、気を付けてください。
だし殻も使って栄養を摂取
管理栄養士の今井久美さんは「かつお節で取っただしには、アミノ酸や水溶性ビタミンは消滅しますが、だし殻には有効成分がたくさん残っています」と、だし殻を捨てずに、ふりかけなどに利用することをすすめます。出し殻をフライパンで炒り、砂糖、しょうゆ、みりん、ゴマで味付けするだけ。シラスやツナ缶、カニカマなどを加えて、さらにタンパク質の多いものにしてもいいでしょう。
おいしいだしの作り方、ぜひご家庭でもお試し下さい。【アスレシピ編集部】
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