新しくママ特派員のメンバーに加わった伊藤恵美さん(埼玉県新座市)。野球を頑張るお子さまのために、ケガの少ない身体作りができるよう食事でサポートしています。ご家族に作るレシピやメニューを紹介していきます。
小2からリトルリーグ
高校2年生になった次女は、女子硬式野球部に所属しています。小学校2先生の時、キャッチボールさえやったことのない彼女が友達に誘われるままリトルリーグの体験に行き、そのまま入団したのでした。
はじめは何となくやっている感じでしたが、徐々に野球の魅力にとりつかれていきました。
野球肘がきっかけでスポーツ栄養を勉強
小学校4年生になったある日、大会直前に肘の痛みを訴え、病院で診てもらった結果「野球肘」だと分かり、1カ月の安静が必要になりました。頑張っていた分、彼女にとっては相当つらく悔しかったようで、「野球はやめない! この肘を治して、必ずもっと上手くなる、そして夜遅くまで教えてくれたコーチや先輩、仲間に恩返しをしたい」と訴えてきました。
そう強く言われたら、私も応援し、協力しないわけにはいきません。スポーツをしていればケガはつきものですが、そうならないよう回避することもできるはずだと思い、「ケガをしない身体を作るために、食事でサポートをしよう」と決心したのです。
まずは、栄養士の勉強をしていた学生時代の教科書を引っ張り出して読み返したり、図書館で本を借り、解剖生理学や運動生理学を勉強したり、スポーツ栄養の講習会に参加したりしました。勉強を進めるうちに、「野球肘」の治療や予防には、コラーゲンをとることが良いことが分かりました。
鶏皮や魚でコラーゲン摂取を意識
①鶏皮を冷凍
まずは、コラーゲンが多く含まれる食材で、スーパーでも手に入れやすい「鶏皮」を使ってみることにしました。値段も手ごろで料理しやすく、イミダペプチドという成分が疲労回復にも効果がありますが、毎日鶏肉というわけにはいきません。そのため、コラーゲンを手軽に料理に入れられるよう、鶏皮をショウガと煮て、その煮汁を製氷器に入れ、凍らせてみました。
鶏皮は、ヒジキの煮物に入れたり、ネギをのせてポン酢で食べたり、カラっと揚げたりと捨てることなく使い、コラーゲンが少ない献立の時には、冷凍保存したコラーゲンスープを汁物や料理に入れて、手軽に摂取できるようにしました。
②旬の魚を食卓に、サケは皮も食べる
そのほか、マグロのカマやブリのカマなど良質な脂がのっている旬の時期の魚を意識して出したり、サケなどは皮と身の所にコラーゲンがたくさんあるので、皮も一緒に食べるようにさせています。
③ビタミンCと一緒に
コラーゲンはビタミンCと一緒に摂取するとより効果的なので、献立で工夫しています。
コラーゲンの効果かどうかは分かりませんが、あのケガ以降、娘に大きなケガはありません。私も栄養に関して勉強を続け、試行錯誤しながら子どもと取り組んでいます。
このコーナーでは、ケガをしやすいお子さまに悩んでいる方や、スポーツをしている方が“これなら出来そう”と思えるようなメニューを紹介していきたいと思っています。
・栄養士。
・食品会社の栄養士として勤務。同時に中学生女子硬式野球クラブチームの栄養士として、ユース選手の食事を栄養面でサポート中。
・ソフトボールの経験がある大学1年生の長女、女子硬式野球部に所属する高校2年生の次女、リトルリーグ硬式野球部に所属する中学1年生の長男のママ。