娘が取り組んでいるセーリングは海上のスポーツなので、太陽からは逃げも隠れもできず、真夏の日差しを一身に浴びてしまいます。それはレースの際に持っていく「沖飯」も同じこと。これからの季節は特に、お弁当や補食の腐敗防止対策には気を使っています。

<暑い季節のお弁当作りのポイント>
生ものは使用しない
マヨネーズは避ける
だしはしっかりと煮詰める
練り物やハムも加熱してから入れる
レタスやキュウリなどの生野菜は避ける
卵はしっかり加熱したものをいれる
前日の残り物を入れる場合は必ず加熱し、さらに追加の味付けをする
保冷バックや保冷剤を利用して低温保管をする

 今回はこれからの時期にもおすすめのお弁当・補食メニューを紹介します。味付けや具材に一工夫していますので、ぜひ試してみてください。

暑さに強い「おいなりさん」

 酢飯と濃い目の味付けにした揚げが腐敗防止になります。娘が成長し、多少辛いものが大丈夫になってからは酢飯の中にワサビを混ぜ込んで、三重の対策をしています。

普段のお弁当として持たせたおいなりさん弁当。蒸れないように竹籠のお弁当箱を利用しています
普段のお弁当として持たせたおいなりさん弁当。蒸れないように竹籠のお弁当箱を利用しています

 ワサビはチューブのものを使用しますが、国産の本わさび100パーセントのものを使っています。チューブは西洋ワサビとの混合のものが多いのですが、本ワサビは独特の香りも強く、揚げの濃い味つけにも負けませんし、西洋ワサビには含まれない「ワサビスルフィニル」という成分が酸化防止に有効です。

夕食のおかずを活用した「おにぎらず」

 おにぎらずの具材は、運動による発汗で不足したナトリウムの補充や、腐敗防止の点からも、濃い目の味付けがおすすめです。夕食の残りものをはさめば、時短にもつながります。

娘が大好きなおにぎらず。夕食の残り物をはさめば時短にもなります
娘が大好きなおにぎらず。夕食の残り物をはさめば時短にもなります

<娘が好きなおすすめ具材>
「小松菜✕明太子(たらこ)」…ゆでた小松菜を食べやすい大きさにカットし、皮を取り除いてほぐした明太子とはさみます。この時期は明太子にも火を通してくださいね。

「かき揚げ(ゴボウ・ニンジン・塩豚)」…前日の残り物のかき揚げを、めんつゆにくぐらせて味をつけてからご飯にははさみます。

「青椒肉絲(豚肉・タケノコ・ピーマン)」…夕食の残りものをそのまま挟みます。中華の炒め物は濃い味付けなので、おにぎらず向き。麻婆茄子や回鍋肉なども娘が好きな具材です。

 他にもカツや鶏の唐揚げなども、おにぎらずならしっかりはさめます。一緒にゆでたキャベツやホウレン草などの野菜もはさめば栄養バランスもよくなりますよ。

佐藤ともこ(千葉県千葉市在住)

調理師、食育インストラクター、フードアナリスト2級認定講師。
お料理教室主宰。
セーリングで全国高校総体出場を目指す中学2年生女子のママ。