学校栄養職員から栄養教諭の資格を取得し、公立小学校で働くアスレシピサポーターのAさんから、現場の声が届きました。食生活を取り巻く社会環境が大きく変化し、多様化が進む中で、食育の重要性が高まっています。栄養教諭は大きな役割を担っているようです。
食育が授業の中で行える
栄養教諭になると、これまでの学校給食の管理・運営(参照:「学校の「栄養教諭」って?栄養士との違いとは」)の業務に加え、食に関する指導を授業の中でできるようになります。実際、食育に関する授業の依頼や相談が増え、担任など他の教員との連携が取りやすくなったと感じます。食育は成績がつくような単独の教科ではないので、授業時間数が確保されておらず、色々な教科と連携しながら授業を行わないといけないのです。
栄養職員の時も授業との連携はありましたが、さまざまな学校行事と給食とのコラボレーションというスタイル(「読書週間」を例に挙げると、学校の図書室にある本の内容にちなんだ献立とお便りを出す、放送委員がその本をお昼の放送で紹介する、図書室に紹介した本のコーナーを作るなど)が多かったです。現在もこうしたコラボレーションは続けていますが、さらに一歩踏み込んだ形で食育が行えるため、とてもやりがいがあります。
これまでも各種研修会などで勉強を重ねてきましたが、栄養教諭になると教員対象の研修会にも参加できるようになります。回数も増えて内容も高度になり、より児童・生徒のためになる授業作りを学ぶことができるため、さまざまな要望にも自信を持って対応できるようになりました。結果、教科と連携した食育が校内で行われる回数が増えています。
部活動の栄養指導を行う例も
栄養教諭かどうかに関わらず、学校によっては部活動に栄養指導を行っている事例もあるようです。ジュニア選手の育成に力を入れている地域では、栄養士が公認スポーツ栄養士の資格をとって全面的にバックアップしているという話も聞いたことがあります。