管理栄養士であり、パーソナルトレーナーでもあるアスレシピのサポーター、山﨑みどりさんは3月からジュニアバレーボールチーム「元八ドリームズ」のトレーナーとして指導にあたっています。その中で感じる子どもたちの体力低下、競技力向上のためにジュニア期にやるべきことをレポートしてくれました。
初の試合でお弁当チェック
東京都八王子市にある「元八ドリームズ」は、小学1年生~6年生の男女混合チームです。今年1月に創部したばかりの新しいチームで、河野牧子監督の下、男子9人、女子13人で、元気に楽しく活動しています。
7月30日に、小学4年生以下が参加する「U10キッズ交流バレーボール大会」で初の公式戦に出場しました。最初は緊張していたものの、試合ごとに声をかけあったり、自分たちで積極的に動いたり、子どもたちは1日で大きく成長したと思います。勝利には届きませんでしたが、1セット取ることができ、「また試合がしたい」と次の試合に向けて励んでいます。
お昼はお弁当。暑く湿気の多い試合日は、衛生面や消化しやすいものを考えて作らなければなりません。
選手が皆、おいしそうに食べている中、私は密かに中身をチェックしていました。おにぎり2個、唐揚げ、卵焼きなどオーソドックスなものが大半でしたが、中には餃子を食べている子も。午後も試合があるので、油っぽいもの、胃に負担のかかるおかずはちょっと気になりました。今後は栄養教室などを開き、お弁当のおかずの選び方などをアドバイスしてく予定です。
すぐに座り込み「疲れた」
さて、バレーボールで使う「走る、打つ、跳ぶ」といった動きは、脳からの指令で筋肉を動かします。しかし、普段からこの指令を使っていないと発令が遅れたり、動かすまでに時間がかかったりします。これがうまくできていない子どもたちが、とても多い気がします。
また、練習の切り替えなどの少しの時間、5分ほどの間ができると、すぐに座り込みます。すぐに「疲れた」と声にも出しますし、よく転びます。このチームの子たちだけでなく、一般的に子どもたちの体力、筋力低下を感じます。
小学校低学年でさまざまな動きを
小学校低学年(1~2年生)は神経回路が形成され、運動能力の基礎が出来上がる時期(プレゴールデンエイジ)です。バレーボールの練習というよりは、さまざまな動きの中で身体を動かすことを覚える必要があるので、ボール投げや馬跳びなど全身を使う運動を行います。この時期にいろいろな動きをすることが、3年生以上(ゴールデンエイジ)で競技力を上げることにつながります。
ゴールデンエイジになると、基本の動きはもちろんですが、サーブ、レシーブなど競技に必要な運動を加えてきます。子どもたちの成長時期にもポイントも置きながら、今後は練習を組み立てていこうと思います。
指導する河野監督は、小学3年生からバレーボールを始め、現在も現役で活動中。東京・文京区の金富ジュニアのコーチを12年ほど務め、今年1月、監督として元八ドリームズを立ち上げました。心技体の成長を支えるチームを目指している監督の下、私も子どもたちの成長をサポートできるよう頑張ります。
・管理栄養士
・パーソナルトレーナー
・栄養士として病院に勤務後、病気にならないためを考えてスポーツクラブに就職。スポーツクラブでは、ダイエットプログラムの栄養教育などを行う。