季節の変わり目は気温差で体調を崩しやすいうえ、秋はさまざまな競技の大会が行われます。大事な時にケガをしない体作りには、ストレッチやアイシングなどの外からのケアと、食事でも内側からの疲労回復を意識したいものです。
鶏むね肉には、「イミダペプチド」という疲労回復物質が多く含まれます。渡り鳥が長い距離を飛べるのは羽の付け根にイミダペプチドが多く含まれているからだそうです。ほかには豚ロース肉やマグロ、カツオにも多く、動物が筋肉を多く動かす部分にたくさん含まれています。
水に溶ける性質があるので、茹でる場合はスープなど汁ごと食べられるものがおすすめです。これからの季節、出番が多くなるカレーやシチュー、ポトフなどは、鶏肉で作ると疲労回復効果が期待できます。
疲労回復効果を高めるためには、鶏むね肉だと1日に100グラムを摂取するとよいそうです。それだけを食べ続けるのではなく、例えばサラダに鶏ハムを乗せたり、煮込み料理に鶏むね肉を使用したりするなど、意識してちょこちょこ使うととりやすいと思います。色々なタンパク質をバランス良くとることが基本です。
今回は疲労回復を意識した献立を紹介します。
主菜の「梅と韓国海苔のチキンロール」は、クエン酸がたっぷりの梅干しを鶏むね肉で巻いています。ラップに包んでレンジ加熱なので手軽です。写真は梅肉タレをかけていますが、そのままでもおいしいです。
また、抗酸化作用の高いトマトをスープにしてさらに疲労回復を。野菜を薄く切るのですぐ火が通ります。
これから旬を迎える柿は、1個で1日に必要なビタミンCをとることができます。インフルエンザや風邪が流行る時期、疲れがたまると免疫力も下がってしまうので、ビタミンCも毎日こまめに摂取したいものです。
ご飯は、かつお節と冷凍の枝豆をのせただけですが、これだけでも子どもが喜ぶご飯になります。
■調理時間:4品で20分
■材料:2人分
<梅と韓国海苔のチキンロール>
鶏むね肉…1枚(約350g)
梅干し…2個
韓国海苔…4枚(普通の海苔でも)
塩、コショウ…各少々
<トマトスープ>
トマト水煮(缶詰)…1/2缶
タマネギ…1個(薄切り)
ニンジン…1/2本(薄いいちょう切り)
エリンギ…1パック(薄切り、シメジなどでも)
ひよこ豆水煮(缶詰)…1/2缶
パセリ…適量
コンソメ…1個
ケチャップ…適量
砂糖…大さじ1/2
おろしニンニク…少々
塩、コショウ…各少々
オリーブ油…大さじ1程度
<枝豆とかつお節ご飯>
ご飯…2人分
かつお節、枝豆(冷凍)…各適量
しょうゆ…適量
<フルーツ>
柿…1個
■作り方(同時に4品を作ります)
①鍋にオリーブ油を入れ、タマネギ、ニンジンを炒める。エリンギも加え、さっと炒めたら野菜が浸る程度の水(分量外)を入れる。
②鶏むね肉は厚みに包丁を入れ、2枚にする。厚いところはさらに切れ目を入れて塩コショウし、韓国海苔をのせ、種を取って手で適当にちぎった梅干しを芯にして巻く。ラップで包んで耐熱容器にのせ、電子レンジ(600W)でまず2分加熱する。
③①の鍋が沸騰したら、トマト水煮とひよこ豆を入れ、おろしニンニク、砂糖、コンソメ、塩、コショウで味を調える。
④②のチキンロールを裏返し、再び2分加熱する。柿の皮をむき、食べやすく切る。
⑤③のスープの野菜が柔らかくなったら、味を見ながらケチャップを入れる。
⑥④のチキンの周りがまだ生だったら、様子を見ながら少しずつレンジ加熱する。ラップに包んだままおき、余熱で中まで火を通す(さらにタオルなどで包んでおくと、火が通りやすい)。
⑦ご飯にかつお節、解凍した枝豆をのせ、しょうゆを回しかける。チキンは中まで火が通ったらスライスして器に盛る。トマトスープも器に盛り、パセリをふる。
・調理師、スポーツフードアドバイザーの資格を保有。
・スポーツを頑張っている子どもを持つお母さんのために、セミナーなどを開催できるように勉強中。テニスを頑張る長男(小学6年)、サッカーを頑張る次男(小学4年)と三男(年中)のママ。