アスリートが補食を摂るタイミングとして「ゴールデンタイム」があります。スポーツによって使われた筋肉を修復しようと成長ホルモンが分泌される時間のことで、チャンスは①練習後20分以内、②練習の2時間後、③就寝中の3回と言われています。

 私がサポートするクラブでは、ゴールデンタイムを逃さないよう、練習後に補食を食べる時間を設けています。

 最近子どもたちの補食で見かけるようになった冷凍おにぎりの具。忙しいお母さんには便利なものですが、スポーツ栄養トレーナーとしてはやはり添加物が気になるところ。

 それならば添加物が少なくすむように、手作りで冷凍ストックできないかと思い、作ってみました。冷えてもおいしく食べられるように、少し濃い目の味付けにし、忙しいお母さんでも簡単に作れる手順を考えました。汁もにじみ出てこないので、おにぎりにぴったりのドライカレーです。おにぎりのレパートリーにぜひお試しください。

おにぎりを半分に切ったところ。しっかり煮詰めることで、汁がしみ出しません
おにぎりを半分に切ったところ。しっかり煮詰めることで、汁がしみ出しません

<ドライカレーの冷凍おにぎりの具>
材料(製氷皿1ケース分)
豚ひき肉…100g
タマネギ…1/2個
ニンジン…1/3本
おろしショウガ(チューブ)…2㎝ほど
おろしニンニク(チューブ)…2㎝ほど
ミックスベジタブル…少々
ケチャップ…大さじ1
ウスターソース…小さじ2
粉末コンソメ…小さじ1
市販のカレールウ…1かけ

作り方
①タマネギはみじん切り、ニンジンはすりおろす。
②フライパンに油をひき、ニンニクとショウガを炒め、タマネギとニンジン、ミックスベジタブルを入れて炒める。
③タマネギがしんなりしたら豚ひき肉を加え、色が変わるまで炒める。
④カレー粉を入れて、香りがたつまで炒める。
⑤カレー粉がまんべんなく混ざったら水100mlを入れ、ケチャップ、ウスターソース、粉末コンソメを入れて煮る。市販のカレールーを入れて、味をみて水分が少なくなるまで煮詰める。

水分をしっかり飛ばします
水分をしっかり飛ばします

⑥製氷皿にラップを敷き、⑤のカレーを入れる。粗熱がとれたら上からもラップをかけ、ふたがあればふたをして冷凍する。

製氷皿にラップを敷き込むことで、凍ってから取り出しやすい
製氷皿にラップを敷き込むことで、凍ってから取り出しやすい

⑦凍ったらラップごと取り出し、ジッパーつきの保存袋などに入れて冷凍保存する。

温かいご飯に1かけ入れて握れば、食べる頃には解凍されておいしく食べられます
温かいご飯に1かけ入れて握れば、食べる頃には解凍されておいしく食べられます

※2週間ほどで食べきってください。

ポイント
☆糖質をエネルギーに変えるビタミンB1の豚肉を使っています。
☆疲労回復に、ニンニク、ショウガ、タマネギなどのアリシンが役立ちます。
☆活性酸素を除去する抗酸化栄養の緑黄色野菜(ニンジン)入り。
☆練習後の補食にもぴったりです。

入江慶子(東京都墨田区在住)

スポーツ栄養コンディショニングアドバイザー。
一般社団法人クラブディポルディーボエスペランサ理事。
都内の名門サッカー部に所属する高校2年生男子のママ。