<ママ特派員・サポーターから>

 今回は補食として持参するお弁当にもぴったりの、作り置きおかずを活用した献立を紹介します。

 子どもによって、しっかり食べられる子と食の細い子がいます。ご飯を残さず食べるのがよいことなのは、子ども自身も分かっていて、残すことに罪悪感を感じていると思います。しかし、量には個人差があります。食べられない子どもには無理強いするのではなく、食べたものがしっかり吸収されるよう考えてあげることが大事だと私は考えています。

 目の前にお皿がたくさん並んでいるだけで、食べるのが辛くなってしまうこともあるようです。そんなときはワンプレートに盛りつけるのがおすすめ。見た目の圧迫感が解消されるうえ、お母さんの洗い物も楽になって一石二鳥です。

(プレート左上から時計回りに)キノコソテー、ベビーリーフ、トマト、豚肉とタマネギの酢じょうゆ炒め、味付け卵、ご飯。右上はめかぶ納豆、右下は梅干しのスープ
(プレート左上から時計回りに)キノコソテー、ベビーリーフ、トマト、豚肉とタマネギの酢じょうゆ炒め、味付け卵、ご飯。右上はめかぶ納豆、右下は梅干しのスープ

 今回は、価格が比較的安定していて使いやすい食材を使用しました。

 メインの豚肉は、焼くときに酢を入れるのがポイント。肉がやわらかくなり、酸味によって食欲増進が期待できます。ご飯の糖質は、豚肉のビタミンB1とタマネギのアリシンと一緒にとると効率よくエネルギーに変えることができます。

 キノコのソテーはそのまま食べるだけでなく、ご飯にのせて丼にしたり、卵焼きに混ぜたり、サラダにトッピングするなど、いろいろ活用できます。

 スープは、梅干し、ゴマ、煮干し粉、しょうゆを器に入れ、お湯を注いでカイワレを入れるだけ。梅干しをつぶしながら食べます。練習後などには、梅干しの酸味が特においしく感じるようです。

 ゆで卵は多めに作り、めんつゆに浸して味付け卵にしておくとすぐに使えて便利です。

 冬場のお弁当には保温ジャーを使っていますが、ご飯を下に、おかずを上に盛りつけてしまうと、ご飯にたどり着く頃にはおかずがなくなってしまう心配があります。我が家ではご飯の間にかつお節やノリを挟み、最後までおいしく食べられるよう工夫しています

保温ジャーに入れて持たせる冬の補食弁当
保温ジャーに入れて持たせる冬の補食弁当

 作り置きおかずがあれば、子どもたち自身でもお弁当を準備することができます。そうした積み重ねで、食に対する意識が高まってくれればいいなと願っています。

<今回の献立>
豚肉とタマネギの酢じょうゆ炒め
キノコソテー
めかぶ納豆
梅干しスープ
味付け卵
ご飯

調理時間:全部で25分(味付け卵、ご飯は除く)
材料:記載のあるもの以外は4人分
<豚肉とタマネギの酢じょうゆ炒め>
豚こま切れ肉…250g
タマネギ…1個
酢、しょうゆ…各大さじ2
塩、コショウ…各少々
オリーブ油…適量

<キノコソテー>
エリンギ…2パック
マイタケ…2パック
しょうゆ…大さじ2
塩、コショウ…各適量

<めかぶ納豆>※1人分
納豆…1パック
めかぶ…1パック

<梅干しのスープ>※1人分
梅干し…1個
煮干し粉…少々
しょうゆ…小さじ1
白炒りゴマ…少々
カイワレ大根…適量

味付け卵、黒すりゴマ…各適量
ご飯、白ゴマ…各適量
ベビーリーフ、トマト…各適量

作り方(同時に4品を作ります)
①フライパンにオリーブ油少々を入れ、スライスしたタマネギを入れてふたをし、弱めの中火にかける。めかぶと納豆を混ぜて器に入れる。トマトをカットする。
②①のフライパンに豚肉を加えて塩、コショウをふり、酢を入れて再びふたをする。スープの容器に梅干し、煮干し粉、しょうゆ、ゴマを入れて準備しておく。キノコ類を食べやすい大きさにカットする。
③肉に火が通ったらしょうゆを回し入れ、器に盛る。空いたフライパンにキノコ類を入れ、塩、コショウをふり、弱めの中火にかけてふたをする(キノコから水分が出るので油は使わない)。
④プレートにベビーリーフ、トマト、豚肉、ご飯、半分に切った味付け卵、キノコソテーを盛り合わせ、ご飯に白ゴマ、卵に黒すりゴマをふる。スープに適量の湯を注ぎ、根元を切り落としたカイワレ大根を加える。

永田綾子(東京都三鷹市在住)

調理師、スポーツフードアドバイザーの資格を保有。
スポーツを頑張っている子どもを持つお母さんのために、セミナーなどを開催できるように勉強中。テニスを頑張る長男(小学6年)、サッカーを頑張る次男(小学4年)と三男(年中)のママ。