今回は、血のつながらない父と娘が「食」を通して心を通い合わせていくドラマと、役立つレシピが満載のハートフルマンガを紹介します。
主人公は、日本柔道界期待の新星、女子高生アスリートの保志まひろ。彼女の体作りを支えているのは、亡き母の再婚相手で料理ブロガーの父・太一が作る、スポーツ栄養学に基づいた毎日の食事です。
描かれるシチュエーションは、アスリートにとってとても身近な「ケガ」や「病気」、「補食のとり方」から「減量」に至るまで盛りだくさんです。
原作者の見原由真さんは、アスリートフードマイスターの資格を持ち、作品の中には性別や年齢、競技に合ったたくさんのレシピが登場します。これからお子さんの食事サポートを始めようという保護者にも、アスリート自身にも、体に必要な「食」を知るためのはじめの一歩にふさわしい内容になっています。
私がこの作品を知るきっかけとなったのは、高校でバスケを頑張る息子でした。「『人と同じことをしてても人と同じ。今より上を目指すために、みんながやらないことをやる』って母さんが言った意味がわかった。もっと自分の体に入れるものを意識する!」と言ってくれて、とても嬉しかったです。
私がこの作品の中で一番好きな太一の言葉は、
「オレがまひろさんのことで誰よりも悩めるヤツでいたい」。
というもの。頑張る子どもを支える日々にこの言葉を思い出し、励みにしながら、毎日の食事サポートを楽しいものにしていきたいと思っています。
参考資料の中には「アスレシピ」の文字も。そんなところからも作品が身近に感じられます。皆さんも、機会があったらぜひ手に取ってみてください。
【アスレシピ認定アンバサダー=長野県在住・丸谷直美】