<アスレシピ認定アンバサダー会議から>
6月の定例会議では、アスレシピの動画撮影も手掛ける日刊スポーツカメラマンの鹿野芳博さんに「スマホで上手に撮影するコツ」として、おいしそうに見える料理の撮り方、動く子どもやポートレートの撮影テクニックを教えてもらいました。参加したアンバサダー11人も、真剣な表情で聞き入っていました。
では、プロカメラマンの技の一部をここで紹介しましょう。
料理は逆光で立体感
これまで写真は、全て「逆光はNG」だと思い込んでいました。ところが鹿野カメラマンは、料理は逆光がおすすめだと言います。幕の内弁当を例に解説します。
まず、真上から撮影したのが下の写真です。記録用としてはアリですが、面白味はありません。
アングルを下げ、さらに被写体を斜めから見るように動かします。面積の大きいご飯は奥に、おかずは手前にすると動きが出ます。
そして逆光になるよう、被写体の斜め後ろ側からライトで光を当てます。するとおかずに陰影が生まれ、立体的に。
今回使ったライトは10段階の光量調節ができる3000円前後のもので、1つ持っていると便利とのこと。撮影するものとは別にもう一台スマホがあれば、そのライトでも代用できます。
ライトが2つあれば、手前からも当てると陰になった部分にも光が当たり、おかずのデティールが際立ちます。
目的と好みによりますが、ライトの色は暖色より白色の方が使い勝手がよいそうです。日中は可能であれば自然光を使うと美しく撮れますが、夜間などは室内灯だけでなく、このようにライトを使うと雰囲気のある写真が撮れます。
場所取りが肝心!動く子どもは正面から
次に大会や運動会などで、動く子どもを撮影する際のコツを聞きました。
最重要事項は「位置取り」。なるべく近くで撮ること、そして、短距離走などではゴール前からの撮影がおすすめです。フレームアウトしにくいのでたくさんの枚数を撮ることができ、成功率が上がります。ポイントを以下にまとめました。
●撮影位置は、コーナーよりもゴール前
●スタート地点から子どもを画面の真ん中に入れておく(フレームアウトしにくい)
●アングルは上からよりも目線(迫力が出る)
●横から撮る場合は、子どもの動きに合わせてカメラを動かす
●近づいてきたら、とにかくシャッターを切る(たくさん撮った中から、珠玉の1枚を見つける)
ポートレートは顔の下に反射板、その心は
最後に、ポートレートを撮る際のマル秘ワザも教えて頂きました。
人物は逆光ではなく、前から光を当てるのが基本。ここでも先ほどのライトが活躍します。光が強い場合はライトに和紙や薄い布などを掛けると、ふんわりとしたやわらかい写真が撮れます。
さらにプラスして、顔の下側に白い紙やレフ板(反射板)などを置くと、光の反射でシワやほうれい線をぼかす効果が期待できるのだそう。次から自分が写る時には、さりげなく白いものを顔の下に置こう…固く心に誓った私でした。【レポート=アスレシピ編集部・真鍋千絵美】