私が働く高校野球部の寮では、選手それぞれに苦手な野菜があるため、少しずつでも食べてもらえるよう日々工夫しています。その一例を紹介します。
●野菜の効能をわかりやすく掲示
まずは野菜の効能を伝えることから。体の中でどのような役割を果たしているのか、いつでも目に入るよう壁に掲示しています。興味を持ってもらえる表現を心がけています。
ビタミンACEと呼ばれる組み合わせは、免疫力アップに効果が望める組み合わせなので 意識して必ず毎食取り入れています。
夏の間は疲労回復につながるよう、酸味をきかせた野菜の副菜を夕食にほぼ毎日提供しました。
●究極メニュー「ベジカレー」
「ナスが苦手」「セロリが苦手」「ピーマンが苦手」「キノコが苦手」。全て聞いていたらきりがないので、カレーに入れて全部食べてもらいます。カレーにはベジブロスも入れているので、野菜の皮やヘタの栄養まで丸ごと体に取り入れることができます。
●みそ汁にもひと工夫
みそ汁にはその日に出た野菜の切れ端や冷凍ストックしている野菜を使い、毎日具材を変えています。みそは数種類をブレンドすることと、油揚げを加えるとふくよかな味に。おかげで「遠征で食べたみそ汁より、寮で食べる方がおいしい!」と、最高のほめ言葉をもらいました。
秋からはキノコ類がおいしい季節。キノコ類にはカルシウムの吸収をサポートするビタミンDが豊富に含まれているので、成長期の選手たちにはぜひ食べてほしい食材です。苦手な寮生にも食べてもらえるよう、工夫して提供していきたいと思います。
【アスレシピ特派員=大阪府在住・石井ゆかり】