ビタミンB2の化学名はリボフラビンといい、黄色い色素を含む水溶性のビタミンです。ビタミンB1と同様、糖質の代謝に必要なだけでなく、タンパク質、脂質の代謝にも関わる多くの栄養素の代謝に不可欠なビタミンです。
特に脂質代謝には需要で、過酸化脂質の分解を促し、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用もあります。皮膚や粘膜を正常に維持する働きもあります。
不足すると成長障害を引き起こし、欠乏すると、口内炎、口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎など肌荒れや、髪の乾燥、目の粘膜機能の低下により眼精疲労が起こります。成長や美容のためにも不足しないようにしましょう。
エネルギーの消費量が多いアスリートは、ビタミンB2の必要量も多くなります。
ビタミンB2を多く含む食品は、レバー、ウナギ、納豆、卵、チーズなどタンパク質を含む食品に多く含まれますが、キノコ類、海苔など海藻類にも含まれます。多量に摂取しても、速やかに尿中に排泄されるため、通常の食品を摂取している人では、過剰症による健康障害は報告されていません。
熱には強いが、日光、アルカリに弱い水溶性
ビタミンB2は比較的熱に強いため、加熱調理をしても、それほど失われることはありません。しかし、日光や紫外線、アルカリに弱いこと、水溶性なので水に溶け出ていくことから、ビタミンB2を含む食材を扱う時は「直射日光の当たらない場所に保存する」「重曹などアルカリ性のものと調理するのは避ける」「煮物や汁物は汁まで飲む」といったことを心がけると、効率良く摂取することができます。【管理栄養士・今井久美】
参照:「日本人の食事摂取基準2015年度版」