暑い時期になると食欲が落ちがち。食事の準備さえおっくうになり、簡単な食事で済ませることが増え、体調を崩す人がいます。そんな「夏バテ」を予防する方法を紹介します。

食前の飲みすぎ注意

 脱水予防に水分の摂取は必須ですが、食前に冷たい飲み物をたくさん飲むと、胃液が薄まって消化能力が落ち、食欲も低下します。飲み過ぎないようにしましょう。

ビタミン、ミネラル多く

 汗の中には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、鉄などのミネラルが含まれており、発汗とともに排出されてしまうので、補う必要があります。また、疲労感を減らすため、糖質、脂質、タンパク質それぞれの代謝に必要なビタミンB1、B2、B6を積極的に摂りましょう。

タンパク質を積極的に

 食事が簡単になり、具のないそうめんやサラダなどで済ましているとタンパク質が不足します。私たちの体は暑い時期は代謝が下がり、産熱(体温を上げる)も抑制するので、産熱を亢進するタンパク質をしっかり摂り、代謝を高めましょう。

香辛料・香味野菜を活用

 胃液の分泌を高め、食欲を高めるために、カレーやワサビといった香辛料、ハーブ、レモン、酢のような酸味、シソやミョウガなどの香味野菜を利用しましょう。

火を使わずに調理

 作る側も、暑さをしのぐ工夫をするといいでしょう。電子レンジやオーブン、魚焼きグリルなどを使い、肉や魚と野菜を一緒に加熱すると、簡単にバランスのとれた料理ができます。麺類は、冷やし中華やタンメンなど具だくさんにすることで、バランスが良くなります。ツナ缶やハム、納豆などは、加熱せずにそのまま食べられるタンパク源として使いやすいですね。

 ちょっとした工夫で、これからの季節を乗り切って下さいね。

【管理栄養士・今井久美】