成長期のジュニアアスリートにとって、エネルギーや栄養素が不足すると成長不良が起こります。身長が伸びない、体重が増えない傾向がみられたらエネルギー不足かもしれません。前回のコラムで書いたように、身体計測は最も重要です。その他、特に不足しがちな栄養素は鉄とカルシウムです。
下まぶたの裏が白っぽい
貧血の症状には、疲労感や立ちくらみ、呼吸数が増える、動機がする、顔色に血色がない、爪が反る、舌がつるつるになるなどがあります。下まぶたの裏が白っぽく見える人は、赤血球数が少なくなっている、赤身の色素ヘモグロビンが少なくなっているためであり、貧血状態かを判断する指標です。もし、そのような症状がみられた場合、貧血の可能性が高いので、病院で血液検査をしてもらいましょう。
日々の食事で、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)が入らないと鉄不足になりやすいので、主菜を毎食摂るように心がけましょう。
病院で検査、栄養士に相談も
カルシウムが不足すると、骨密度の低下が起こります。成長期の場合、身長の伸びも悪くなります。運動量が多く、「消費エネルギー+成長分のエネルギー」が十分に摂取できていない場合も、身長の伸びが悪くなります。ただ、カルシウム不足ばかりが原因ではないので、何が不足しているのかを調べる必要があります。
栄養士に食事調査をしてもらえる場合は、ぜひ調べてもらうと良いですね。貧血などで病院を受診している人は、主治医に相談すると栄養相談が受けられますが、そうでない人は、学校の栄養教諭や自治体の保健センターに相談してみると良いでしょう。
【管理栄養士・今井久美】