スポーツ庁が公表した2018年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)」(小学5年生、中学2年生対象)では、小学生男女、中学生女子の体力合計点が過去最高という結果でした。来年、東京オリンピックを控え、益々スポーツに対する関心が高まるところです。
そんな中、「母親と子どもの肥満度に相関がある」という報告もいくつかされました。母親から受け継いだ遺伝的要因、腸内細菌の種類などが関連していると考えられますが、料理を作る機会の多い母親の嗜好や買い物習慣、料理内容など後天的な要因もより強く影響しています。保護者が嫌いな食材は、家庭で出されることは少なくなりますよね。
アスレシピには、お子さんのパフォーマンスを上げるために、食事内容に頭を悩ます保護者の相談が多く寄せられますが、ご自身の食生活や食環境を振り返ることも必要かもしれません。例えば、キッチンには菓子よりもすぐに食べられる果物を置いておく、冷蔵庫にはジュースは置かず、牛乳や麦茶のみを入れておくなど、環境を整えるだけで選ぶものも変わります。
他人と一緒に生活を始めた時や結婚した時に、自分が当たり前だと思っていた食生活が当たり前でないことに気付くことがあります。子どもにとっては、その家庭の食生活が基準になります。親の食生活を自然と模倣しているのです。
家族と共に夕食を摂る10代と若年成人は、より多くの果物と野菜を食べ、ファストフードとテイクアウトが少ないという報告もあります。部活動や塾で忙しい時は、なかなか家族揃って食事を摂ることは難しいかもしれませんが、オフシーズンや休日などは一緒に食卓を囲み、スポーツや学校生活に加え、食についても話をしてみてください。
【管理栄養士・今井久美】