<海藻よもやま話(1)>
あなたは海藻の種類をどれだけ言えますか? 海藻を使った料理のレパートリーはどれだけお持ちですか? 食物繊維が豊富でアスリートのコンディション調整にも役立つ海藻について10回にわたり、お届けします。第1回は「メカブファースト」について。
「メカブファースト」とは?
「ベジタブルファースト」、または「ベジファースト」をご存知でしょうか? 食後の高血糖状態は、肥満や糖尿病・認知症などの引き金となります。それを防ぐためにまず、食物繊維を多く含む「野菜」から先に食べることで、血糖値の上昇を緩やかにするという食事法が「ベジタブルファースト」です。
しかし、最近の研究において、野菜よりも「メカブ」を食べた方が、より効果が高いという結果が得られました。このことから、食事の最初にメカブを食べることを「メカブファースト」と呼びます。
どんな食べ方がいいの?
スーパーやコンビニでは、四角や丸いカップに入って売られています。1カップにおおよそ40gのメカブが入っており、これを1カップ、食事の最初につるっと食べるだけで良いのです。その後は、いつも通りにご飯を食べるだけです。
血糖値の上昇が緩やかになる理由
メカブのネバネバ成分である「水溶性食物繊維」は水に溶けてゲル状になり、腸の壁に膜を作って糖質の吸収を阻害します。同時に、このゲル状の食物繊維が糖を抱えこみ、便と一緒に体の外へ排出するため、血糖値の上昇が抑えられます。野菜などに多く含まれる「不溶性食物繊維」は水に溶けないため、メカブの方が効果が高いのです。
この「メカブファースト」の効果からも分かる通り、水溶性食物繊維をはじめ、ビタミン・ミネラルなど、海藻に含まれる成分は体にとって大切な働きをするものばかり。腸内環境を整える効果もあり、運動をしている人にはもちろんのこと、していない人にとっても、血糖値を気にする大人だけでなく、子どもにとっても食べて欲しい食材です。
メカブ1パックをそのまま食べるのは手軽ですが、毎日続けるとなると、味のバリエーションも欲しいところ。そこで今回は、メカブ1パックを使って簡単に作れる「ゴマ油香る!メカブとタコの簡単あえ物」を紹介します。
これから夏にかけて旬を迎える「マダコ」を使ったアレンジレシピです。ゴマ油の風味がメカブとマッチし、おかずとしてもおつまみとしてもおいしい一品です。
【提供=カネリョウ海藻株式会社】