コンビニエンスストアやドラッグストアでは、たくさんの栄養ドリンク剤が売られています。スポーツでの疲労回復に特化したタイプもあります。即効性がありそうで、実際に飲むとスッキリ、シャキッとしたように感じる人もいます。
入っている成分は飲む目的によって異なりますが、多くは糖質が多く、ビタミンB群を中心としたビタミンやミネラル、その他タウリン、風邪予防のための生薬、スポーツ疲労用にはBCAAなどが含まれています。タウリンは胆汁の成分で、肝臓の機能を助け、疲労回復に効果があるといわれていますが、実は疲労回復の科学的根拠はありません。
即効性を感じさせるために、アルコールやカフェインが含まれているものも多く、興奮状態になるため、眠気が覚めるだけなく、心拍数が上がるという報告があります。これはやる気が出たように感じるといったメリットもありますが、心臓への負担になるデメリットでもあります。
ビタミン剤やサプリメントとして、大人が飲むのは良いと思いますが、成長期であるジュニアアスリートには適していないでしょう。アスレシピ内のコラムでも書かれているように、サプリメントやプロテインなどは子どもでのデータは少なく、安全性が確証されていません。まずは3食と補食で、必要な栄養素が摂れるようにしましょう。疲れたら食事を摂って休む、基本が大事ですね。
【管理栄養士・今井久美】