暑い時期は食欲が落ち、食事量が減ってしまう人も多いですね。冷たいものや、のど越しの良い麺類ばかり食べがちですが、そんな時こそ野菜を摂ることをおすすめします。
夏に野菜を摂った方がいい理由を4点、お伝えします。
(1)水分が多い
食事から摂る水分量は意外と多く、1日あたり約1リットルほどあります。夏場に多い熱中症予防には水分の摂取が重要ですが、飲み物ばかり注意しても、食事からの摂取量が減ると、水分不足になる可能性が高まります。
食事の中でも、主食(特にご飯)や野菜、果物は水分が多く、野菜や果物は食欲がない時でも食べやすいでしょう。暑い時期には加熱調理も負担に感じられますから、生食できる野菜や果物はありがたいですね。
(2)カリウムが多い
発汗によって、ナトリウムだけでなくカリウムも失われていきます。イモ類、シソ、枝豆をはじめ野菜全般にカリウムは多く、汗とともに失われたカリウムを補うことができます。カリウムは水溶性なので、生食するか汁物などにして、汁も一緒に摂ると無駄がありません。
(3)ビタミンB1が多い
イモ類やトウモロコシ、枝豆、インゲンなど夏が旬の野菜は、ビタミンB1が豊富。ビタミンB1は糖質の代謝を高めるので、夏バテ予防に効果的です。
(4)ポリフェノールが多い
ナスのナスニンやアントシアニン、ピーマンのアピゲニン、トマトのリコピンなど色素の濃い夏野菜はポリフェノールが豊富です。日本人は、飲み物の緑茶やコーヒーからポリフェノールを多く摂取しており、これらの摂取量が少なくなる夏場は、水分摂取量が多くても総摂取量が少ないと報告されています。夏場は多量の紫外線によって酸化されやすいので、野菜を食べて抗酸化作用のあるポリフェノールを積極的に摂取したいですね。
【管理栄養士・今井久美】