夏は、身長を伸ばすには絶好の時期です。紫外線が多く、体内で活性型のビタミンDが作られやすいため、カルシウムの腸管からの吸収率が高まります。時間のある夏休みは、食に意識を向ける良い機会。生活が乱れやすい選手もいますが、せっかくのチャンスを無駄にせず、食事を管理する力を身につけましょう。
朝食でタンパク源と果物を
夜更かしをしないためにも、決まった時間に起きるようにしましょう。朝日を浴びて生活リズムをリセットし、しっかり食事をとる時間を作ります。朝食には必ずタンパク源を入れましょう。簡単な卵料理やソーセージなら、ゆでるだけ、フライパンで焼くだけで主菜になります。
時間にゆとりがあれば、果物も摂りましょう。「朝の果物は金」と言われるように、果物には砂糖、果糖、ブドウ糖などの糖質がバランス良く含まれ、すぐにエネルギーに変わり、体や脳を活発にしてくれます。ビタミンC(アスコルビン酸)やクエン酸の酸味も胃酸の分泌を促進して、食欲を増進させます。1日の摂取エネルギーを増やすには、朝食量を増やすことが最も有効です。
昼食を自炊、スーパーで観察
終日練習の日は難しいでしょうが、昼食を自宅で食べられる時は自炊してみましょう。簡単な麺料理やすぐに食べられる缶詰などを活用し、主食、タンパク源、野菜をそろえます。
時間があればスーパーマーケットへ行き、どんなものが売られているか、いつも見ないコーナーの商品も見てみましょう。食品表示をじっくり見ると、そこから様々な情報が得られることも分かります。食品の買い物に行くことで、食事量が増えるという報告もあります。補食などに使えそうな商品を見つけられるかもしれません。
睡眠時間を十分に確保
睡眠時に成長ホルモンの分泌が高まることはよく知られています。普段は帰宅が遅いため、遅寝になってしまう人も、この時期は睡眠時間をしっかり確保してください。早く起きれば、自然と早寝になります。成長期が終われば、身長は伸びません。「寝ることも体を作るために大切」であることを頭に入れ、潔く寝ましょう。
【管理栄養士・今井久美】
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