「間食」といえば、「食事とは異なるお楽しみ」といったイメージで、ホッと一息つく時に摂る甘い菓子や飲み物を想像しますが、成長期の子どもやアスリートにとっては「間食ではなく補食」、つまり、補う食事が間食です。食べられれば食べるではなく、必要な食事という意識で、食事と同様に考えて欲しいところです。

消化良いもの少しずつ

子どもの適正な間食量は1日のエネルギーの10~20%ですが、アスリートで運動量が多い場合は食事でまかなえない不足分を補食で摂る必要があります。運動量が多いということは、体は交感神経が優位になっている時間が多く、食べ物の消化吸収には不利な時間が長くなっています。このような場合こそ、消化の良いものを少量ずつ補食の回数を増やし方が良いでしょう。

補食の内容は、おやつのイメージを取り除き、食事で不足しているものを補食に選びましょう。ビタミンが不足していれば果物や野菜ジュース、エネルギーが不足していればおにぎりやパン、タンパク質が不足していればヨーグルトやチーズ、食事量全体が少ないのであれば分食として、焼きそばやサンドイッチのように選ぶと良いですね。

食べる時間がないという悩みも多いようです。練習の合間に食べられる一口サイズのものを準備して、1つずつラップで包んで持って行くと、ほんの数秒あればパクっと食べられます。一口サイズのおにぎりを作り、いくつか持って行くのもおすすめです。

食べることが義務にならないように、お楽しみの間食も摂りましょう。週1回は好きなものを好きなように食べて良い日を作ると、日々の食トレも頑張れます。練習と同じで、継続した日々の積み重ねが体を作ります。

【管理栄養士・今井久美】