近年、日本でも若い世代では男性の家事・育児への参加率が増えていると言われていますが、まだまだ女性の負担が大きいのが現状です。共働き家庭において、家事・育児の分担は重要な課題ですが、パパが家事・育児を2割分担するだけで、ママの幸福度が平均値を上回る、という調査結果が出ています。

ゼネラルリサーチ社が20~50代の家事を分担している共働き夫婦1102人を対象に実施した調査によると、夫婦間で自分が担当している家事の割合について、女性は「7割」との回答が最も多かったのに対し、男性は「3割」の回答が最多。また、女性は5割以上と回答している人が9割を超えましたが、男性で5割以上担当していると回答した人は3割強にとどまりました。

ゼネラルリサーチ社調べ
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「家事は誰がやるべきか?」との質問には、男女ともに7割以上が「気づいた人がやればよい」と回答しているものの、男性は「パートナー」という回答が、女性は「自分」という回答が高くなっていました。

ゼネラルリサーチ社調べ
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「男性は外で仕事、女性は家で家事」といった一昔前の考え方はスタンダードではなくなりつつありますが、それでも一定数は残っていることが上記の調査結果からうかがえます。

家事に関することでパートナーにイラッとした瞬間について尋ねると、男性からは「疲れている時に家事を頼んでくる」「細かい要望を出された瞬間」「自分だけがやっているみたいなことを主張したとき」などの声が。女性からは「やるなら最後までやってほしい」「分担を守らないこと」「自分はやっていると強調し、感謝を述べて欲しいと言ってくる」といった不満があがっていました。

ゼネラルリサーチ社調べ
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女性が家事の負担が大きいことへの不満を訴え、それに対し男性がイライラしている、という構図が見て取れます。

ママ向け情報サイト「ママびより」を運営するカラダノートが、「幸福学」を研究する慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長の前野隆司氏と共同で行った調査では、パパの家事・育児分担が、ママの幸福度に影響しているという結果が出ています。

カラダノート調べ
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1人以上の子どもがいる夫婦4622人を対象に、前野氏が開発した幸福度を計測するための質問を用いた調査では、パパの家事育児分担が2割以下になると、ママの幸福度は全体平均値を下回り、分担の割合が上がるほど、ママの幸福度も上がるという結果に。

また、悩みや不安を相談できる相手の有無や、夫婦の会話時間も幸福度に影響するとしており、夫婦の会話時間は長いほど幸福度は高くなる傾向にあり、「1日1時間」を越えると幸福度は平均値を越えるとしています。

カラダノート調べ
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