アスリートにとって不足しがちな栄養素といえば、鉄とカルシウムです。アスリートでなくても女性は不足しがちなので、積極的に摂ってもらいたい栄養素です。
鉄とカルシウムの摂取量を増やすには、日頃の食卓の中で大豆製品を増やすことが効果的です。中でも、くせがなく、価格も安い豆腐を毎日の料理にうまく取り入れてみましょう。充填豆腐や冷凍豆腐もあるので、ストックも可能です。
味や食感が苦手でなければ、冷ややっこや湯豆腐、あんかけ、汁物、煮物、鍋物などにすると、一度にたくさんの量を摂取できます。和食のイメージが強いかもしれませんが、洋食や中華にも合います。ステーキや麻婆豆腐だけでなく、サラダの具材、マヨネーズ味の白あえ、チーズ焼きなどにしても、おいしく食べられます。
味や食感が苦手な場合は、ひき肉や卵と混ぜて使うことをおすすめします。ハンバーグやつみれ、ドライカレー、ミートソースではひき肉の量を減らし、豆腐を加えましょう。チーズ味のグラタンやソース味のお好み焼きなど、味がしっかりついた料理の具材に混ぜ込めば、豆腐の味が苦手な人でも食べられるのではないでしょうか。
淡白で食べごたえがないと感じる場合は、唐揚げやがんもどきといった揚げ物にすると、メインの主菜になります。豆腐は水分が多いので、揚げ物にする場合は、電子レンジにかける、重しをして水切りする、一度冷凍してから解凍して使うと、水分を減らせます。
また、豆腐はお菓子の具材にも使えます。ドーナツ、白玉、クッキー、マフィン、スコーン、プリン、ホットケーキ、チーズケーキ、ブラウニー、ティラミス、ワッフルなど、小麦粉やホットケーキミックスの量を減らして豆腐を入れることで、タンパク質や鉄、カルシウム強化の補食としても利用できます。
【管理栄養士・今井久美】