ダイエットの定番になりつつある「糖質制限(低糖質)」がブームとなり、低糖質のパンや麺、お弁当などがたくさん売られています。エネルギー消費量の多いジュニアアスリートにとっては、エネルギー源になる糖質は必要な栄養素であり、糖質制限は推奨されていません。
低糖質の食品は、大きく以下の3つに分けられます。
(1)糖質を減らしてエネルギーが少なくなっているもの
(2)糖質の多い材料を減らし、小麦タンパクや大豆粉などタンパク質を多く含む材料が多くなっているもの
(3)食物繊維を添加してあるもの
(その他、脂質が多く、その分糖質が少ないものも一部あり)
メリットとデメリット
(1)は、減量したい人には良いですが、エネルギーをしっかり摂りたい人には向いていません。
(2)は、タンパク質の摂取量を増やしたい人、パンや麺だけといったおかずの少ない料理や補食しか食べられない人には、うまく利用すると良い商品です。どうしても、簡単に食べられる食品は糖質中心のものが多く、栄養バランスが偏りがちです。そんな場合は、タンパク質も補える食材として取り入れるのも良いでしょう。
(3)は、不足しがちな食物繊維を補うという意味では、利用価値はあります。しかし、低糖質の商品はその付加価値で価格が高いものが多く、食物繊維のみを増やしたい目的で利用するとなると、食費が割高になります。
以上のことから、食べてはいけない訳ではないですが、主食、主菜、副菜、果物、乳製品を揃えるように心がけ、バランスの良い食事を摂っている人には必要がないでしょう。それぞれの目的に対して利用する場合は、コストも意識してみてください。
【管理栄養士・今井久美】