塩分の摂取量のうち約3分の2は調味料から摂っているものの、食材中にも意外に塩分が多いことは前回のコラムで紹介しました。調味料の中でも塩やしょうゆ、みそに塩分が多いことは想像できますが、それほど塩辛くないのに塩分の多い調味料もあります。

<小さじ1杯中(5ml)の塩分>
顆粒和風だし=1.3g
昆布茶1.3g
豆板醤=1.0g
オイスターソース=0.7g
ウスターソース=0.5g

<大さじ1杯中(15ml)の塩分>
だししょうゆ=1.3g
お好み焼きソース=1.0g
冷やし中華のたれ=1.0g
サウザンアイランドドレッシング=0.6g
トマトケチャップ=0.5g
フレンチドレッシング=0.5g
ゴマドレッシング=0.4g
マヨネーズ=0.3g
料理酒=0.3g
※日本食品標準成分表2015年版(七訂)

塩味を感じるしょうゆは小さじ1杯に1g、みそは大さじ1杯に2.1gの塩分が含まれています。上記の調味料はあまり塩味を感じられませんが、実は「隠れ塩分」が含まれているのです。

だしのうま味があると塩分が少なくてもおいしく食べられますが、昆布やかつお節などの天然素材からだしをとる、塩分無添加の顆粒だしを使うなどを心がけるだけでも、減塩につながります。

また、ドレッシングやケチャップなどを使う時はかけ過ぎに注意しましょう。直接料理にかけるのではなく、お皿の端に少量出して付けながら食べるようにすると、調味料の使い過ぎを防ぐことができます。ショウガやワサビ、シソやネギ、カレー粉や唐辛子といった薬味や香辛料を効かせるのも、調味料が少なくても味にメリハリが出て食べやすくなるコツです。

五感を働かせて食材の味を感じながら、日々の食事で減塩を心がけましょう。

【管理栄養士・今井久美】