新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言が出された東京都などでは家庭で食事をする機会が増えています。毎食家族揃って食事をすることで、料理を担当する人の負担も増えたという声も聞きます。
こんな時こそ、家族全員の食の管理能力を高める良い機会です。宅配サービスやテイクアウトを上手く利用し、買い物や後片付けを家族それぞれが協力して、料理を担当する人の負担を減らしながら、自分から食事に関わるチャンスにしましょう。
買い物は担当制か宅配を利用
家族でスーパーへ行って買い物をすると、それぞれの食べたいものを確認しながら調達できます。また、食材の出回り期を知ることができ、食育にもなるなどメリットはたくさんあります。
しかし、感染のリスクを減らすために今は、買い物に行く人はできる限り少なくした方が良いですね。事前に何を食べたいか、何が必要なのかを家族で話し合い、行く人を担当制する、ネットスーパーなどの宅配を利用する、パソコンをのぞきながら家族で相談するといったことで、食のコミュニケーションをとりましょう。
昼食の献立は担当制に
すぐに食べられるレトルト食品や宅配サービスがたくさんある現在、それらを活用しましょう。昼食当番は担当制にしても良いですね。それぞれの調理技術によって作っても良し、買ってきても良しとし、買ってくる場合は予算を決めるといいでしょう。
その食事内容について、食事中や食後に家族が意見を出し合ってみたらどうでしょうか。そんな会話をしているうちに、普段料理を準備してくれる人に対して感謝の気持ちが増し、食の知識も身に付くでしょう。
片付けまでが食事、各自で行う
誰もが食べるまでは興味があっても、面倒な片付けを率先して行おうとは思わないもの。自分の食器は自分で片付ける、献立担当が最後まで責任を持つなど約束事を決め、片付けも食事の一連の流れであることを学びましょう。
忘れがちなのが、洗った食器や器具を片付ける作業。食事の準備から片付けまでを経験することで、効率の良い作業の進め方を考えることができるようになります。さらに、コロナウイルス対策として手洗い、消毒などの衛生管理能力も身に付けましょう。
【管理栄養士・今井久美】