じめじめして暑くなる季節は、食中毒が増加する時期でもあります。今年はさらに、新型コロナウイルス対策も必要です。
新型コロナに効果があるというアルコールは品薄状態で入手困難になっています。それならば、毎日の食事作りや食事の際は簡単に手に入る薬剤や方法で、食中毒や新型コロナウイルスを防いでいきましょう。
基本は石けんで手洗い
石けんやハンドソープで10秒間もみ洗いし、流水で15秒すすぐといった丁寧な手洗いをすれば、多くの食中毒菌だけでなく新型コロナウイルスも手に残りません。アルコールも不要です。可能なら2度洗いすると、より効果的でしょう。
界面活性剤入りの洗剤
界面活性剤が入っている洗剤は、新型コロナウイルスに有効だと発表されています。使用する食器や食具はそのような洗剤を使って洗い、しっかり流水ですすぎましょう。また、台所や食事をするテーブル周りは界面活性剤が入っている住宅用洗剤や薬剤でふき、ふいた後に水ぶきをすることを心がけましょう。
80℃以上、10分以上の加熱
多くの菌やウイルスは熱に弱く、80℃以上の加熱でほとんど死滅します。食材はできるだけ十分に加熱をし、食器やふきんも加熱殺菌すると安心です。食器洗浄機がある家庭は、80℃以上で洗浄・乾燥する機能が備わっているものが多いので、この時期は食器洗浄機を使用するのも良いでしょう。
次亜塩素酸ナトリウム0.05%濃度の水溶液
通常の食中毒菌は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)0.02%が有効だと言われていますが、新型コロナウイルス対策には0.05%と少し濃い濃度が有効だと発表されています。次亜塩素酸ナトリウム入りの液体を希釈し、良く触る部分をふき、その後、水ぶきしましょう。薬剤を使用する場合は、手荒れ予防のために手袋を使用し、十分に換気してください。
なお、厚生労働省などが発表している以下のページには、界面活性剤や次亜塩素酸ナトリウムが入った商品名等も一覧になっています。ぜひ参考にしてください。
新型コロナウイルス対策身のまわりを清潔にしましょう(厚生労働省、経済産業省)
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/0327_poster.pdf
新型コロナウイルスに有効な界面活性剤(nite独立行政法人製品評価技術基盤機構新型)
https://www.nite.go.jp/data/000109226.pdf
【管理栄養士・今井久美】