外食の頻度は減っているものの、中食やデリバリーを利用する人は増えています。そんな時に参考にしたいのが、このロゴマークがついている「スマートミール」に認証されているお店です。
「スマートミール」とは、「健康に資する要素を含む栄養バランスのとれた食事」の通称。つまり、健康作りに役立つ栄養バランスのとれた食事のことで、1食で「主食・主菜・副菜」がそろい、野菜が多く、食塩の摂り過ぎに配慮した食事です。
対象者別の基準食として「ちゃんと」と「しっかり」の2種類があり、「栄養バランスを考えて“ちゃんと”食べたい女性や中高年男性の方向け 450~650kcal未満」と、「栄養バランスを考えて”しっかり”食べたい男性や身体活動量の高い女性の方向け 650~850kcal」で、それぞれ主食、主菜、副菜、食塩相当量の目安量も設定されています。
食品には栄養表示が義務付けられていますが、料理になってしまうと表示を見てもよく分からない、または表示がなくて何を選んだら良いか分からないという声も聞かれます。そんな時にこのロゴマークを参考にお店を選ぶと、野菜量や食塩量まで配慮されているので安心です。
もちろん、スマートミールだけが栄養バランスが整っているということではありませんし、スマートミールを食べただけで健康になったり、生活習慣病が予防できたりするわけでもありません。食事を選ぶ際の1つの指標として、参考にしてみてはどうでしょうか。
「スマートミール認証制度」は、日本栄養改善学会と日本給食経営管理学会が中心となり、2018年4月に発足しました。厚生労働省の「生活習慣病予防その他の健康増進を目的として提供する食事の目安」(2015年9月)や食事摂取基準を基本として、細かく基準が設定されています。7個の必須項目と19個のオプション項目があり、必須項目には「管理栄養士・栄養士がスマートミールの作成・確認に関与している」も含まれています。
この認証を受けるため、認証を希望する店舗や事業者は毎年1~2月に申請し、審査を通過すると、8月に認証されます。その後、このロゴを掲載することが可能になります。
現在、審査・認証を行っているのは、日本栄養改善学会、日本給食経営管理学会、日本高血圧学会、日本糖尿病学会、日本肥満学会、日本公衆衛生学会、健康経営研究会、日本健康教育学会、日本腎臓学会、日本動脈硬化学会、日本補綴歯科学会、日本産業衛生学会、日本がん予防学会の13団体です。
【管理栄養士・今井久美】
※参照:
「健康な食事・食環境」認証制度(http://smartmeal.jp/index.html
)