寒くなると温かい鍋物などが食べたくなります。秋以降は日差しも弱まり、寒さで体表面の血管が収縮することで血流が悪くなります。これからの時期に摂りたい栄養素は、ビタミンDとビタミンEです。
日照時間が減る季節
日光によって皮膚で活性化ビタミンDが生成されますが、秋から冬は血中のビタミンD濃度が低下することが知られています。ビタミンDはカルシウムやリンの吸収に必要なビタミンですので、寒い時期に骨が弱まり、骨折しやすくなります。
血流を良くする栄養素
血流を良くする栄養素として、ビタミンEが病院で処方されることがあります。ビタミンA、Cと共に、抗酸化ビタミンとして知られていますが、冬場の手のしびれやしもやけ、肩こりや冷え性にも有効です。
ビタミンDが豊富な食材
ビタミンDはイワシやタラ、サケなど魚類、イクラなどの魚卵、卵黄、キノコ類に多く含まれています。ビタミンEは植物性油脂、ナッツ類、魚卵、カボチャなどの色の濃い野菜、アボカドに多く含まれています。
ビタミンEが豊富な食材
ビタミンDやEを効率的に摂るために、これからの季節におすすめしたいのは「魚を使った鍋」です。これから旬であるサケ、イワシ、タラといった魚に、キノコ、ネギ、小松菜、春菊、ニラ、ブロッコリー、ホウレン草などをたっぷり入れ、ゴマ油やオリーブ油をたらし、すりゴマをたっぷり入れましょう。
スープには、ツナ缶やオイルサーディンなど缶詰を利用することもできます。家にある葉物野菜と缶詰があれば、短時間で簡単にスープを作ることができます。寒い日のもう1品として、温かいスープがあると体も心も温まります。
コロナ禍の今年は、体も心も疲労している人が多いですよね。ほっこり温まる鍋やスープで、心も癒してくださいね。
【管理栄養士・今井久美】