新型コロナによる生活環境の変化によって、食に関心を持ち、自炊を始めた人が増えましたね。外食がしづらく、家での時間が増えたことで料理に目覚めた人が、自炊を継続していくためのコツについてお話しします。
道具を揃える
料理は使う道具によって、料理のしやすさはもちろん、見た目でもモチベーションが変わってきます。少しお金をかけて調理器具を揃えることによって「この器具を活用しよう」という気になってきます。食事の満足感は味や量だけでなく、出来上がりの見栄えの影響も大きいため、お気に入りの器具や食器を使うことで、料理に対する意欲が沸く人も多いようです。
SNSに投稿する
自分が実践したいことをコミット(宣言)して、モニタリング(記録)していくことは、変容した行動を継続していくために大変有効であることが分かっています。SNSに料理画像を投稿し、他者からの反応があると、途中でやめることをためらい、継続につながるようです。
出来上がった料理を人に見せることで、彩りにこだわり、盛り付けの技術も上がります。褒められることで人はモチベーションが上がるので、次もまた投稿した料理を賞賛してもらおうと努力するようになるでしょう。
コストを計算する
料理初心者の頃は食材を無駄にしたり、旬を考えずに献立作成して、結果として食材費が高くなってしまうことも多いですね。しかし慣れてくると、食材の使いまわしや効率的な買い物もできるようになり、1食あたりの単価が下がってきます。それ以上に、自分の体に入るものを食材から選び、自分に必要な分だけ作る自炊は「自分の体をいたわる行為である」ということを実感するでしょう。
手抜き方法を知る
疲れた時、遅く帰った時などは、早く食事をしてゆっくり休みたいですね。そんな時は無理をせず、簡単に作れる料理や食材を準備しておくと、自炊の負担が減ります。継続するためには、料理が嫌にならないように手抜きも必要です。
実際、自炊を始めて体調が良くなると、効果を実感して継続する気にもなりますが、食事の変化による体調の変化は即効性がないために、効果を感じられない人も多いでしょう。
体の器官の多くはタンパク質でできており、常に入れ替わっています。早い器官の代表的なものとして、味蕾(みらい)がありますが、食事を変えて2週間で味覚が変わったと実感する人もいます。長い器官では1年半ほどもかかります。食事による体調変化は、約1年半かかると長いスパンで考えて、続けることが大切です。
【管理栄養士・今井久美】