<東京五輪がやってくる>
人物相関図第2回は柔道編。男女14階級の代表選手と強化スタッフとの関係性をまとめた。出身や所属などのつながりを知れば、より柔道に親しみを感じるかも。全33競技で最もメダル量産が期待される日本のお家芸は、最強布陣で100日後に迫る東京オリンピック(五輪)に臨む。【取材・構成=峯岸佑樹】
全階級金メダルの目標を掲げる日本代表は、57年ぶりに開催される東京五輪に向け、着々と準備を進めている。全日本柔道連盟は、選手の準備期間確保を目的に早期内定制度を初導入。昨年2月までに男女13階級、同12月に男子66キロ級代表を決めた。五輪では世界選手権3連覇の男女混合団体も初実施され「ONE TEAM」が求められる。
(1)選手と強化陣の出身 東海大6人、筑波大5人、日大4人など強豪ばかり。神奈川・相原中出身者に女子代表3人がいる。強化陣も国際経験豊かな実力者が多く、日本代表の層の厚さが分かる。所属先ではパーク24、旭化成、コマツが複数の代表を抱える。
(2)選手とコーチの関係 「柔道の花形=重量級」といわれ、大役の強化委員長と男女監督は重量級出身者が務めている。男女ともに階級別に担当コーチを配置し、選手と密に連携を図る。大会では担当コーチがコーチ席に座り、選手に指示を与えるなど強固なつながりがある。
(3)16年リオ五輪代表 男子4人、女子1人で男子は半数以上がリオ組だ。2連覇を狙う73キロ級王者の大野将平以外は銀メダル以下でリベンジに燃えている。
自国開催のお家芸の意地にかけて、負けられない戦いが始まる。
○…「柔道界の画伯」こと元日本代表の石川裕紀さん(32)が、人物相関図のイラストを手掛けた。特徴をつかんだ柔らかいタッチで計28人を作成。五輪代表は白道着、コーチ陣は青道着と色分けするなど、分かりやすいポップなデザインを心掛けた。東海大時代に自身も五輪代表を目指した石川さんは「イラストは優しい感じですが、五輪では最強の日本代表の活躍を期待しています」と切望した。
(2021年4月14日、ニッカンスポーツ・コム掲載)