<イップスって何?(17)>
荻野佑真さん(22)は、大学に入学した直後に投球に悩みました。インターネットで検索しているときにイップス研究所を見つけました。
「費用もかかるので、親に相談して通わせてもらいました」。
以来、河野昭典所長(60)の指導を受けています。現在は投球への不安は抱えていませんが、社会人野球で投手に再挑戦するため再チェックを目的に研究所を訪れました。
研究所に近い河川敷の広場でキャッチボールを行いました。まず、河野所長の指示で4種類のスローイング練習を行いました。
①正面を向いてグラブ側の手を横に地面と平行に伸ばし、その高さに利き手の肘を置きます。ウルトラマンがスペシウム光線を出すスタイルに似ています。ここからスナップスローを繰り返します。河野所長によれば「前でたたくというイメージをつけていきます。イップスの選手はたたけないケースが多い」という目的でした。
②横を向いて、グラブ側の手を横に地面と平行に伸ばし、その上から投げます。次に下からも投げます。この目的は「腰の回転を見ます。どの高さから腕を出すのに適しているか分かります」とのことです。
残りの2種類は、次回に紹介します。【飯島智則】