前回のコラムで日本栄養士会主催の「栄養の日」のイベント「栄養ワンダー2021」についてお伝えしましたが、その一環として、私が栄養サポートをしている藤枝順心サッカークラブジュニアユースと、その選手たちが憧れる藤枝順心高校サッカー部に対してもイベントを実施しました。

藤枝順心高校サッカー部にもイベントを実施
藤枝順心高校サッカー部にもイベントを実施

日本栄養士会が作った特設サイト「栄養Wonder 栄養の整理整頓100」(https://www.nutas.jp/84/100/)の中から項目をピックアップして、栄養について考えたり、職業としての栄養士、管理栄養士を知ったりする時間を過ごしました。

イベントに参加したジュニアユースの選手たち
イベントに参加したジュニアユースの選手たち

自分にとって必要な栄養情報だけ取り入れる

栄養についての情報は山ほどありますが、その中から自分に合っているものを選ぶことが重要です。つまり、取り入れるべきでないものがあることを知ることが大切です。テレビやインターネットなどの健康情報は、メタボ予防やダイエットに関するものが多く、成長期のアスリートが取り入れてはいけないものが多くあります。

イベント配布した資料
イベント配布した資料

例えば、スポーツ選手へのアンケートで「食事で気を付けていることはありますか」という設問の回答に「野菜から食べるようにしている」と書かれていることは珍しくありませんが、これは、ダイエットや生活習慣病が気になる人にとって必要なことで、成長期のジュニアアスリートは実践する必要はありません(栄養の整理整頓100のNo.057)。一般の大人にとって効果的なことでも、成長期のジュニアアスリートにとってマイナスになることもあるのです。

8月下旬になりましたが、まだしばらくは暑い日が続くと思います。「炭水化物をしっかり食べる」(同No.005)や、「朝ごはんを食べる」(同No.067)という熱中症予防は、いつも選手たちに伝えていることで、どんどん取り入れて欲しい内容です。自分にあった栄養情報を取り入れて、秋の大会を目指して頑張ってもらいたいところです。

さて、暑いからこそおいしい夏野菜がスーパーや青果店に並んでいます。不揃いのキュウリが袋にたくさん入って売っていました。キュウリは栄養価は高くありませんが、前回紹介した「キウイフルーツ」と同じく、1人で留守番をしている時でも食べることができるものです。洗って、ポキンッと手で割って、マヨネーズや塩をつければ食べられますね。

みずみずしくおいしい、とれたてのキュウリ
みずみずしくおいしい、とれたてのキュウリ

今回は、静岡県吉田町のおいしいウナギを使って「キュウリとウナギのあえ物」を作りました。ウナギは地元のものでもやはり高級品です。酢の物という名前を付けると「苦手」と言って、食べず嫌いの中高生が多いので、味は酢の物でもあえ物や和風サラダなどとごまかしてレシピ名をつけています(笑)。

静岡県人好みの甘めの味付けになっています。これもスライサーを使えば、1人で留守番をしているときでも作れそうですね。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵